地球外知的生命体からのメッセージ?宇宙のミステリー「高速電波バースト」の謎は解けるか

銀河系の外から放射される不思議な電磁波「高速電波バースト」。

なぜこの現象が発生するのかは天文学者を大いに悩ませている。宇宙人からのメッセージではと推測する声も上がるほどだ。

6月27日にScience紙に発表された研究では、この高速電波バーストの起源に迫ることができたとして話題となっている。

高速電波バースト(Fast Radio Burst)とは、銀河系の外から放出されるミリ秒レベルの電磁波で、2007年に初めて観測された。この電磁波がどのように発生しているかも謎で、天体の衝突によるエネルギーやブラックホールに起因するのではないかなど、さまざまな仮説が立てられている。

以後、高速電波バーストは85回観測されているが、その中で反復するものが9回だけ確認されている。それらは15億光年から30億光年ほど離れた場所で発生したと推測されているが、なぜ反復するのかがわからず、大きな議論を呼んだ。米カリフォルニア大学バークレー校などが参加する「Breakthrough Listen 」プログラムの研究者らは、地球外知的生命体のメッセージである可能性も視野に入れて調査を行っている。

Credit: CSIRO

今回Science紙で発表された研究はオーストラリアが主導して行った国際チームによるもので、CSIRO(オーストラリア連邦科学産業研究機構)の新型望遠鏡を使って実施された。この研究では、一度限りの1ミリ秒未満の高速電波バーストを解析し、反復しないものとしては初めてその起源に迫ることができた。

研究の中で、高速電波バーストが一定の条件で発生するのではなく、さまざまな環境が作用して発生する可能性があること、反復するものとしないものでは発生の条件が異なることなどが示唆された。また、36億光年離れた発生場所までも特定できたとしている。

高速電波バーストがどのようにして発生するかはまだ特定できてはいないが、今回の研究によって、宇宙の謎の解明に向けて一歩前進したことは確かなようだ。