メキシコ湾で生きた超巨大イカの撮影に成功…クラゲ型装置が活躍

メキシコ湾にて6月18日、深海の生きた巨大イカを映像で捉えることに成功した。これは2013年に日本の海域での撮影に続き、歴史上2度目の成功となる。

撮影を行ったのは、米デューク大学をはじめとする複数の組織によって編成される研究者チームだ。映像では、巨大イカが撮影装置をクラゲと思って8本の足を絡ませるものの、異変を感じすぐに立ち去る様子が捉えられている。このイカの大きさは、全長3メートルから3.7メートルあるとみられる。

撮影に使用された「メデューサ」 Credit: Dante Fenolio.

巨大イカを撮影するために使用された装置「メデューサ」は、光を放つ海洋生物についてTEDにも登壇したORCA(the Ocean Research & Conservation Association)のCEO兼科学者、イディス・ウィッダーが開発したものだ。高感度カメラが搭載されており、2キロメートルの深さでも動作する。さらに、クラゲの蛍光に似た光を発する仕掛けによって、光を見たことない深海の生き物にも警戒されずに撮影が可能となる。

ウィッダーの開発した装置は、日本の海域で世界で初めて巨大イカを映像で捉えた際にも活用されてる。

Credit: Danté Fenolio

撮影に成功したチームだが、これが本当に巨大イカかどうか専門家に鑑定してもらう必要があった。しかし、嵐に見舞われたためにインターネットが使えず、さらに研究チームの乗った船に落雷が落ちるというハプニングにも見舞われた。落雷の影響でPCの一つが壊れてしまったものの、巨大イカのデータは無事であった。

その後、スミソニアンのイカの専門家にデータが送られ、深海に生息する巨大イカであることが確認されたのだ。

Credit: Edie Widder and Nathan Robinson

この映像は、謎に包まれている深海の巨大イカの生態を知る貴重な資料となりそうだ。だが、撮影場所が海上の石油プラットフォームの近くだったことから、巨大イカが生息する海域の環境汚染も心配されている。