過剰摂取にも注意!夏前に知っておきたい水分の役割

 

 

いよいよ夏真っ盛り、山に海へとレジャーが楽しい季節になってきましたね。

しかし、そんなときに怖いのが脱水症状。

「まずは飲み水の確保が最優先です!」

そう語りながらエド・スタフォードやベア・グリルスたちが水の確保に全力を注ぐ光景、見たことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

栄養学の権威であるアメリカのAnn Grandjean博士も「水は人間にとって最も重要な栄養素」と言います。今回はそんな意外と知らない水についてのトリビアを紹介します。

 

水の持つ2つの役割

 

 

成人の体はおよそ60%が水で出来ているということはご存知のかたも多いと思います。。

体重60キロの人であれば36kgは水分ということになる計算です。赤ちゃんだとなんと76%が水分です。ほっぺたがプルプルなのも納得できますね。

飲料水などで取り込まれた水分は腸から吸収されて、血液などの「体液」となって全身を絶えず循環しています。この体液は私たちの生命活動に関わる様々な役割を果たしています。

一つは体内に取り込まれた酸素や栄養分などを細胞まで運んだり、代謝で出た老廃物を腎臓へ運ぶ「運搬」の役割です。腎臓に運ばれた老廃物はろ過され尿として排泄されます。

もう一つは「体温調節」の役割です。水は温まりにくく冷めにくい性質があるので、水で出来ている私たちは体温を一定に保つことが出来ています。また夏の暑い時や運動時は汗をかき体熱を放散する事で体温の上昇を防いでいます。

しかし、この貴重な体内の水は、ずっと溜まっているわけではなく、絶えず体の外に排出されています。

 

わかりやすいものだと、尿や汗ですが、さらに私たちは呼吸でも水分を排出しています。ガラスに息を吹きかけると曇るのは、息とともに水分がガラスについて結露するからです。

こうして普通に生活しているだけでも1日に2.5リットルもの水分が失われています。これを補うために私たちは食事や飲み物から水分を取り入れ、体内の水分バランスを保っています。

 

水分を摂らないとどうなる?

 

では、もしも水分を全く摂らないとどうなるのでしょうか?

体内から水分が1%不足すると、喉が乾きます。さらに水分が5%不足すると、血液量が減り、血圧が低下します。すると必要な栄養が体に行き渡らなくなり、汗をかく力も低下するため体温調整が効かなくなり、体温の上昇やめまい、頭痛などの様々な症状を引き起こします。

10%不足すると、血の巡りが上手くいかなくなり、臓器の機能は低下、筋肉は痙攣し、腎不全などを引き起こします。

そして20%不足すると、意識が失われ死にいたると言われています。体重60キロの人に置き換えると20%の水分は7.2キロ、1日に2.5リットルずつ失われるとなると、たったの3日で亡くなる計算です。

実際には何も飲まず食わずの状態だと、汗や尿の排出量を減らして、体内の水分を確保しようとするのでもう少し長生きできるかもしれませんが、それでも1週間が限界と言われています。

 

 

余談ですが、オーストリア人男性のAndreas Mihaveczさんは「18日間水なしで生き延びた男性」としてギネスに登録されています。ただし、この記録は狙ったものではありません。

車の事故で警察の地下拘置所に拘留されたまま存在を完全に忘れ去られた結果、飲まず食わずで18日間放置され、奇跡的に生きていたという話です。ただしこれは例外中の例外ですね。

この他にも食欲が落ちる、栄養不足で疲れやすくなる、頭が働かずぼーっとするなど、少しの水分不足でも日常生活レベルで影響することがあります。そうなる前に、水分不足を確認する簡単な方法を紹介します。

チェックするのは尿の色です。アメリカ・ペンシルバニア大学の栄養学者ステラ・ボルペ(Stella Volpe)博士によると、尿が濃い黄色の場合は脱水症状の疑いがあると言います。

先ほど少し触れましたが、水分が不足していると尿の排出量を少なく調整されます。この時、尿が濃縮され濃い状態となるそうです。起きたばかりや長時間運動の後は尿が濃くなることがありますが、これも水分不足の影響です。

尿が濃いと感じたら水分を摂るように心がけたいですね。

 

飲み過ぎも厳禁!命に関わるケースも

 

ここまで水の重要性を話してきましたが、最後に水分の過剰摂取についてお話ししたいと思います。いくら重要とはいえ、何事も加減が必要です。

水分の過剰摂取は、頭痛や吐き気、嘔吐などを引き起こす恐れがあり、重症化すれば痙攣や昏睡、最悪の場合、死に至ることもあると言われています。いわゆる「水中毒」です。

1日に摂取する水分量の目安として「1日にグラス8杯分(約2リットル)」とよく言われていますが、性別や年齢などによって必要な量は変わってきます。自分の体調に合わせて適切な量の水分補給を心がけてくださいね。