人気沸騰中の「タピオカ」は美味しいだけじゃない!プラスチックの代わりにもなる、優秀な食材の秘密

台湾で生まれ、世界中で若い世代を中心にブームとなっているタピオカティー。海外ではバブルティーとも呼ばれる、タピオカパールが入ったお茶だ。

そんな人気のタピオカだが、そもそもどのような食材なのか、食品以外にどのように活用されているのか、実はあまり知られていない。

本稿では、タピオカミルクティーの歴史を中心に、環境問題でも活躍しそうなタピオカの魅力を紹介しよう。

 

タピオカってどんな食材?

タピオカとは、ポルトガル人がはじめてブラジル北部に来た際に聞いた、先住民トゥピ・グアラニー族が話していた単語「ティピオカ(tipi’óka)」が語源とされる。このトゥピ・グアラニー族のティピオカという言葉は「沈殿物」を意味しており、タピオカの原料であるキャッサバの球根を加工する際に発生する沈殿物を指していた。

Credit: Creative Commons

多くの人が知るタピオカは、いわゆる「タピオカパール」と呼ばれる小さな粒状のものだろう。これは、キャッサバの球根から抽出された澱粉を加工したものである。

浅い鍋を使い、水と砂糖などと一緒にキャッサバの澱粉を熱処理してタピオカの生地は作られる。その生地を細かく切りわけ、球状にしていくことでタピオカパールになるのである。水や砂糖、調味料などを加えることで、タピオカパールの色や質感を変えることも可能だ。

また、タピオカは基本的に味がなく、増粘作用があることから、プリンなどの食品で増粘剤として用いられることもある。

 

タピオカ入りドリンクの歴史

Rosalind Chang on Unsplash

タピオカが入ったお茶は、1980年代の台湾で生まれたとされる。

ただ、台中にあるティールームが作ったという話や、台南にあるティールームが作った話など、諸説ある。どちらも、1983年にタピオカパールが台湾で広く知られるようになってから始まったことだけは確かなようだ。

90年代には、東アジアと東南アジアの地域、特にベトナムで普及した。そして、中国人や台湾人の駐在員が多いヨーロッパ、特にドイツで人気を博し、後に北米でも流行した。日本でも大々的に宣伝され若い世代を中心にブームとなっていった。

台湾では、通常サイズの小粒のタピオカを使用したドリンク「バブルティー(パールミルクティー)」が長らく一般的であったが、ある店舗が個性を出すために大粒のタピオカを使用した「boba(波霸)ティー」を開発、こちらも人気を博し、新たなスタンダードとなった。波霸は、泡を意味する字と大きいという意味の字を合わせた造語である。小さい粒のものをパールミルクティー(バブルティー)、大きい粒のものが「ボバティー」と分けられるようになった。

 

美味しいだけじゃない、タピオカが持つその能力

Annie Spratt on Unsplash

タピオカの原料であるキャッサバの澱粉は、丸いパン状に焼くなど、さまざまな地域で食材として活用されているが、現在ではプスチックの代用品として、タピオカの樹脂から製造された生分解性の袋なども製造されている。

同樹脂を活用した製品としては、手袋やケーブ、エプロン、食事の容器といった、現在プラスチックが使用されている多くの製品を置き換えることができるようだ。これらの製品は、生分解性であるだけでなく、肥料としても活用できるという環境に非常に優しいものだ

他には、衣類にかけるアイロンを使った糊付けにも活用されているなど、多くの可能性が見出されている。

タピオカは、美味しいだけでなく、環境保護の点からも大きな注目を集めている優秀な食材なのである。