有名な予言者による予言はどれくらい当たっていたの?

古来から世界中で信じられてきた「予言」。

第二次世界大戦や大地震など、実際にことが起きるはるか昔に、不思議な力を持つ予言者によって予言されていたのだと信じる者たちがいる。

そう信じさせる予言者とは一体何だったのか、そしてその予言はどれくらい当たっていたのだろうか。

 

目次

  • 世界的に有名な予言者
  • 予言をする怪物
  • 予言の的中率
  • 予言とは…

 

世界的に有名な予言者

近代で有名な予言者としては、20世紀初めのアメリカで話題となったエドガー・ケイシーや、ケネディ暗殺を予言したとされるジーン・ディクソン、2000年にアメリカのインターネット掲示板に出現したジョン・タイターなどが挙げられるだろう。また、16世紀のフランスの医師で占星術氏だったミシェル・ノストラダムスも日本を中心に予言者として有名であった。

各宗教における預言者は、その神からの知らせを伝えるものとしての役割である場合が多いが、催眠状態に陥ることで予言を行うエドガー・ケイシーや、超能力的な力によって予言を行えると言うジーン・ディクソンなどは、数日から数十年後の未来に起こる社会的な出来事などを中心に予言していた。

2000年になってインターネットという新世界に登場したジョン・タイターは、2036年から来たと言うタイムトラベラーを自称し、自らが体験してきたとする、これから起こる未来の出来事を掲示板に書き込むという、新たなスタイルの予言者であった。

 

予言をする怪物

予言を行うのは何も人間だけではない。日本では、江戸時代後期頃に人間と牛が合わさったような怪物「件(くだん)」が多く目撃されたとしている。件は生まれてからこれから起こる災いなど様々な予言を口にし、数日で死んでいったとの伝承があり、天保7年頃の瓦版でその姿などが伝えられている。

Credit: Creative Commons

1960年代に米ウエストバージニア州のある街に出現したと言う、翼を持つ人間大の怪物「モスマン」。多くの目撃情報が寄せられてから1年経った1967年12月15日、オハイオ州とウエストバージニア州をつなぐ大橋シルバーブリッジが倒壊した事件を受け、モスマンの出現はこの事故の啓示だったのではないかとの声が上がった。

 

予言の的中率

ケネディ大統領の暗殺を予言し的中させたとされるジーン・ディクソンだが、ジョン・F・ケネディが勝利した1960年の大統領選でリチャード・ニクソンが勝つと予言したことを始め、実際には彼女の予言のほとんどは外れていた。

1965年にジャーナリストのルース・モントボメリーがディクソンについて書いた本『A Gift of Prophecy: The Phenomenal Jeane Dixon 』のベストセラーによって大きく知名度を上げ、メディアはこぞって預言者・超能力者としてのディクソンを大々的に広めていった。その際に、「ケネディ大統領の暗殺を予言した」という逸話のみがクローズアップされ、外れた多くの予言については言及されることは少なかった。

そのように、一つの成功例のみを取り上げ、他の数多くある失敗を無視して報道する傾向のことを後に「ジーン・ディクソン効果」と言われるようになった。

パブリックドメイン

ミシェル・ノストラダムスは、『Les Prophéties de M. Michel Nostradamus(ミシェル・ノストラダムス師の予言集)』を1555年に出版した。これはさまざまな予言が記されているとしていたが、そのほとんどが4行の詩で表現されており、様々な解釈が取れるものになっていた。内容については、出版当時のキリスト教の宗教観にそぐわないという批判を受けていたとされる。

この予言集を日本向けにまとめた五島勉の著書「ノストラダムスの大予言」に関して、2018年の週刊誌へのインタビューで、五島が週刊誌ライター時代に力を入れずに書いた数多くの新書版の中の1冊であったとしており、国民全体に大きな影響を与えるほどのベストセラーになるとは思ってもいなかったと語っている。

ミシェル・ノストラダムスの予言集に関しては、現在では本物の予言の書だという観点で見られることは少なくなっているようだ。

ジョン・タイターが語った未来の出来事に関しても、そのほとんどが現実では起こっていない。これには今の我々とは別の時間軸の並行世界の出来事であるとの解釈が用いられているが、それについて科学的かつ論理的に立証できるものは存在しない。

 

予言とは…

近代の予言の多くは、どのようにも取れる言い回しのものがほとんどで、当たったか外れたかというのはそれを捉えた者の解釈に委ねられている。実際、明確にいつどこで何が起こるかと予言し、的中させた預言者は存在していないようだ。

結局、現在存在する予言者による予言は、信じるものには起こり得るかもしれないし、信じていないものには起こることはない、そういったものなのかもしれない。