ハリネズミは可愛い!そして美味しい?ペットとしてブレイク中のハリネズミと、かつて食用にしていたヒトとの長い関係性

猫や犬と並び、ペットとして人気急上昇中なのが、全身トゲトゲのハリネズミだ。

そのトゲとは相反するように愛らしい姿や、ペットとしての飼いやすさなどから人気に火がつき、猫カフェ発祥の地である日本では、ハリネズミと触れ合える「ハリネズミカフェ」が流行るほどだ。

そんな身近な存在となったハリネズミの知られざる生態や、かつて食用にされていたヒトとの関係性について紐解いていこう。

 

ハリネズミの生態

数百万年も昔から地上に存在していたハリネズミ。もともとアフリカ大陸や南ヨーロッパに分布していたが、今では外来種として日本などにも生息していると言われる。

主に虫を主食としているが、他の生き物や植物を食べることもある。また、夜行性であるため、日中はほとんど寝ており、日が落ちるとともに活発になる。

他の動物とは最も異なっているのは、トゲ状に進化した体毛である。外敵に脅かされたとき、丸まることでそのトゲで身を守ることができるのだ。

 

ペットとしてのハリネズミ

Credit: Hans-Olof Andersson on Unsplash

ペットとして販売されているハリネズミは、アフリカのピグミーヘッジホッグ(ヨツユビハリネズミ)が一般的だ。大きさはオス・メス共に14~21cmほどとなり、寿命は6年から10年とされている。

動きは活発であるため動き回れるように大きめのケージを用意した方が良い。鳴くことがないので静かなのと、適切に飼育していればそこまで臭いを発しないなど、その育てやすさがペットとしての人気を集めているようだ。

 

サルモネラ菌問題

Credit: Wikimedia Commons

2019年1月、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、食中毒の原因として知られるサルモネラ菌「サルモネラ・ティフィムリウム」をハリネズミが持っていた可能性があるとして、ペットとしてハリネズミを買っているアメリカ内の飼い主に注意喚起を行った。2018年10月22日から12月25日までに11の症例が報告されており、そのうち10人がハリネズミと接触していたと報告されている。

サルモネラ・ティフィムリウムに感染すると、10時間から72時間の潜伏期間を経て、発熱・頭痛・腹痛・下痢・嘔吐などの症状が現れる。CDCは、ペットのハリネズミに顔を近づけたりキスをすることを避け、触ったあとは必ず手を洗うように呼びかけている。

 

ハリネズミは美味しい

ウェールズ大学の研究チームが2007年に発表した報告によると、新石器時代の紀元前6,000年前のイギリスでハリネズミが食用とされていた記録が見つかっているという。これは遺跡から調理後のハリネズミのトゲが発見されたことによってわかったものだ。

以前からローマ人がハリネズミを調理していたことは判明していたが、それよりも古い記録がイギリスで見つかったこととなった。なお、調理方法はローストハリネズミが主流だったようだ。

Credit: Discovery Channel

ディスカバリーチャンネルでおなじみのエド・スタフォードも、『ザ・秘境生活』の収録で訪れたモンゴル・ゴビ砂漠にてハリネズミを食している。

エドの調理法は、地面を掘って小さなオーブンを作り、火で熱した石と水分を含んだ植物を使ってじっくりと焼く方法。よく焼けたハリネズミのトゲは簡単に取ることができる。味は、古代のローマ人やイギリス人が好んで食べたことだけあり、かなり美味しいようだ。

 

1991年に誕生したSEGAのビデオゲームキャラクター「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」に代表されるように、長きにわたり世界の人々を魅了してきたハリネズミ。現在はアメリカでサルモネラ菌の問題が浮上しているものの、ペットとしてだけでなく、これからも様々な形で人とハリネズミの関係は続いていくようだ。