いまだに存在する黒死病「ペスト」…米ワイオミング州で飼い猫が腺ペストに

米ワイオミング州の飼い猫が、ペスト菌によって発病する「腺ペスト」と診断された。これは1月4日に発表された、ワイオミング州保健医療省(Wyoming Department of Health)の声明で明らかになったもので、同州で過去6ヶ月の間で見つかった3件目のペスト感染となる。

ペストは「黒死病」として14世紀の世界的大流行で数千万人規模の死者を出したことで知られる。Live Scienceの調べでは、1900年に北米とオーストラリアにもペストが広がり、現在では南極大陸以外の全ての大陸でペストが報告されている。

今回感染が発表されたのはケイシーと名付けられたペットの猫で、家の外にでることが制限されていない環境だったとされる。この猫が発症した腺ペストは、ペスト菌を保持したノミの咬傷や動物との接触から感染、発症する。

腺ペストの感染者 Credit: パブリックドメイン

猫や野生動物だけでなく、人間にもノミから感染する可能性がある。現在でも米国では、毎年平均7人にペストが報告されているが、早期に抗生物質を用いることで後遺症を残すことなく治療が可能だ。アメリカ疾病管理予防センターによると、現在のペスト感染による死亡率は11%となっている。

ワイオミング州保健医療省が推奨するペスト感染の予防は、ノミが生息していそうな場所に行く前に、ペットや自分の靴にノミ予防スプレーを使用することだと説明している。また、げっ歯類が多数死んでいるような場所には近づかないことと、生きた野生のげっ歯類に近づかないことも推奨している。

ペストの報告は少なくなっているため、大昔の病気のように感じるかもしれない。だが、今も存在する恐ろしい感染症だということは忘れてはならない。