『バンビ』鑑賞だけじゃない!本当にあった米国のトンデモ判決

「アニメ映画の『バンビ』を月に一度鑑賞すること」。シカの密猟を行っていた被告に対し、裁判所の裁判官が命じたのは、そんな意外すぎる判決だった。

禁錮や罰金だけでなく、一般の人からすれば思わず笑ってしまうようなユニークな判決が、アメリカの裁判ではくだされることがある。

実際にあったユニークすぎる、アメリカの判決例を紹介しよう。

 

アニメ『バンビ』の鑑賞を命じられたシカの密猟者

2018年12月、ミズーリ州の裁判所で、シカを違法に殺害していた被告に対して、禁固刑1年がくだされた。そして同時に、アニメ映画の『バンビ』を月に1度鑑賞するよう、裁判官は命じた。

この被告は、シカを殺害すると頭部と角だけを入手し、残りの胴体はそのまま放置していた。アニメのバンビは、主人公の母親がハンターに殺害されるというストーリーで、密漁行為を改めることを促す目的のようだ。

 

タクシー代踏み倒しで、徒歩で48km

オハイオ州で2015年、19歳の女性がタクシー代100ドルを支払わなかったとして、裁判所で審理が行われた。裁判官がくだした判決は、「被告がタクシーに乗った距離と同じ30マイル(48km)を歩くか、もしくは30日間の禁錮刑」というもの。

彼女は「刑務所には行きたくない!」と、30マイルを歩くという方を選択。彼女が歩く道はアスファルトで舗装された道ではなく、草や泥が多いエリアだったため、裁判官は30マイルを20マイル(32km)に減らし、彼女は48時間ほどかけてそれを実行した。

その後、4ヶ月間は保護観察期間となり、踏み倒した100ドルのタクシー代金も支払うことになったそう。彼女は「二度と未払いなんてしない」と心に誓ったことだろう。

 

子猫放棄で林の中で一晩過ごすよう命じられた女性

2005 年、オハイオ州でひとりの女性が裁判官より、林の中で一晩過ごすよう命じられた。彼女は子猫35匹を飼育放棄し、そのうち9匹が死亡、生き残った猫の多くが病気にかかってしまった。

そこで裁判官が提示したのは、3つの選択肢だった。ひとつは90日間の禁錮刑、2つ目は14日間の禁錮刑と15日間の自宅謹慎、3つ目は動物愛護団体へ3200ドル、子猫を見つけた公園管理者へ500ドルの寄付を行い、さらに一晩林の中で一人で過ごすというもの。

彼女は3つ目の選択肢を選び、11月の寒空のもと、食べ物もキャンプ用品も持たず一人で林の中で過ごしたそうだ。きっと捨てられた子猫の寒くて心細い気持ちがわかったに違いない。

Credit:Creative Commons

 

「バカが通る」と書いた張り紙を持って道路に立たされた女性

スクールバスが子どもの乗降のため道路で停車しているときは、周囲の車も一時停止しなければならない。しかし、オハイオ州のある女性は、2012年、スクールバス停車中も一時停止しなかったため逮捕され裁判に出廷することとなった。

そこで裁判官から命じられたのが、「スクールバスをよけて歩道を走るのはバカだけ」と書かれた張り紙を持って、道に2日間立つということ。彼女は、30日間の運転免許停止と、裁判の費用250ドルの支払いも求められた。

しかし、道端で他のドライバーからじろじろと見られるこの経験が、何よりも痛かったに違いない。

 

アメリカの裁判所でくだされるユニークな判決は、決して突飛なことではなく、「もう2度と同じことをしない!」と思わせるものばかりのようだ。こんなトンデモ判決が、再犯や同じ犯罪を犯す人を抑制しているのかもしれない。

 

Makiko Sato*Discovery認定コントリビューター

雑誌編集者や広告のプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのプランナー、エディターとして活動中。