小惑星到着した「オシリス・レックス」が果たす役目とは?

NASAの探査機「オシリス・レックス」が2018年12月3日、小惑星「ベンヌ」に到着した。

「米国版はやぶさ」とも呼ばれることのあるオシリス・レックスは、小惑星からのサンプルリターン計画を予定している。

はたして、オシリス・レックスは私達になにを教えてくれるのだろうか。

 

日本に続く小惑星サンプルリターン計画

Image Credit: NASA

オシリス・レックスは2016年9月8日、「アトラスV」ロケットによって打ち上げられた。そして小惑星ベンヌには2018年に到着し、2023年に地球に帰還する予定だ。

ところで小惑星からのサンプルリターン計画といえば、日本の「はやぶさ/はやぶさ2」を思い出す方も多いだろう。どちらも世界に先駆けた、難易度の高いミッションへのチャレンジとなっている。

NASAはこれまでアポロ計画にて、月から大量の試料を持ち帰っている。そしてオシリス・レックスにて、とうとう小惑星からのサンプルリターンにチャレンジするのだ。

 

コマのような形をしたベンヌ

Image Credit: NASA

ベンヌは地球近傍小惑星に分類される小惑星で、地球に近い公転軌道を持つ。これは、はやぶさ/はやぶさ2の探査対象となる「イトカワ/リュウグウ」と一緒だ。

ベンヌのサイズは直径500mほど。赤道付近が膨らんだ形状も、リュウグウに極めてよく似ている。

そして地球近傍小惑星を含む小惑星には、46億年前に太陽系が誕生した痕跡となる有機物が残っている可能性がある。ベンヌの調査は、太陽系や地球の形成の謎のヒントとなるかもしれないのだ。

 

小惑星サンプルを地球へ

Image Credit: NASA

オシリス・レックスは「TAGSAM」と呼ばれる機器でガスを噴出し、ベンヌ表面の粒子を舞い上がらせる。そして、60g以上の試料の採取を目指している。

回収した試料はカプセルに収納され、2021年3月にオシリス・レックスはベンヌを離れる。そして、2023年9月年にカプセルが地球へと到着するのだ。

さらに、NAXAとJAXAはベンヌとリュウグウの試料の一部を交換する予定だ。これにより、太陽系の成り立ちがより詳細に解明されることが期待されている。

塚本直樹

*Discovery認定コントリビューター

IT・宇宙・ドローンジャーナリスト/翻訳ライター。フリーランスとしてドイツを中心にヨーロッパにて活動しつつ、日本でのラジオ出演やテレビ、雑誌での解説も。 @tsukamoto_naoki