刑務所で楽しく生活する車椅子の犬

米ジョージア州グイネット群では動物保護施設の犬を救う活動として「Jail Dogs」というプログラムを行なっている。

2010年にスタートしたJail Dogsプログラムは、シェルターや家庭で危険にさらされている犬を刑務所で引き取り、治療と訓練を施した後に新しい家族に送り出すという福祉プログラムだ。刑務所の中ではそれぞれの犬に専属のハンドラーが割り当てられ、トレーニングしながら一緒に生活していく。女性受刑者の収容施設では、猫と一緒に行うプログラムも用意されている。

Credit: Gwinnett Jail Dogs Program via The dodo

ある日、グイネット群動物保護施設にその犬は保護された。

バンディットと名付けられたその8歳の犬もJail Dogsプログラムを受けることとなったが、獣医がバンディットの検査をしたとき、フィラリアに寄生されていることが発覚した。フィラリアの治療は救助された犬の多くが通過するものであったが、バンディットは治療の稀な副作用によって後ろ足で立つことができなくなってしまった。

バンディットの症状は悪化し、下半身は完全に麻痺した。Jail Dogsプログラムを運営するジョージア州ヒューマンフレンド協会は、専用の車椅子を購入する費用を捻出し、バンディットに車椅子が贈られることとなった。

Credit: Gwinnett Jail Dogs Program via The dodo

やがて、バンディットはある家族に引き取られていったが、しばらくして施設に戻されてしまう。しかも1度だけではない。引き取った4組の家族すべてが、バンディットの抱える障害に対処できなかったのだ。

車椅子をうまく活用しているバンディットだが、毎日のトイレだけには多くの助けが必要となる。トイレに行くたびに、18キロもあるバンディットの体を持ち上げる必要があるのだ。

Credit: Gwinnett Jail Dogs Program via The dodo

だが、彼のハンドラーは自分にとって最良の仲間であると語る。バンディットはとても愛嬌がある犬だからだ。時には、車椅子を活用したイタズラも披露してくれる。自分の周りの世界を散策したり、ソファーで誰かにくっついたりするのが好きなバンディット。彼の全てを受け入れ、幸せにしてくれる家族はもうすぐ現れてくれるだろうと、関わった人全てが信じている。