海を泳ぐローストチキン?クリスマスっぽい深海生物たち

街にはジングルベルが流れ、気分はすっかりクリスマス。

人間のそんなお祝いムードを察してのことか、このところクリスマスに見立てられる不思議な深海生物が相次いで激写されているのでご紹介しよう。

 

まるで逃げ出したメインディッシュ?

クリスマスと言えばローストチキン。

Credit: lauryann / Pixabay

そしてこちらは「ローストチキンの逆襲」とでも名づけたくなるような気味悪い深海生物。

正式な名称は「ユメナマコ(Enypniastes eximia)」だが、海底を幽霊さながら浮遊する姿はオーストラリア南極観測局に言わせると「首をちょん切られたチキンモンスター」だ。

LiveScienceによればユメナマコは最大20センチほどに成長するそうで、チキンよりやや小柄。成体の色も茶褐色から深紅とさまざまだ。

2017年にメキシコ湾内で初めて観測され、太平洋に広く分布していると考えられている。オーストラリアの南極領土内で確認されたのは今回が初めてで、水深約3,000メートルの海底をお散歩中に激写された。

 

Credit: National Museum of Natural History, Smithsonian Institution

 

ガーランドみたいなウロコムシ?

金色のフサフサがクリスマスツリーを彩るガーランドさながらの、この奇抜な姿をした生き物はEulagisca giganteaという名のウロコムシの一種。

Credit: National Museum of Natural History, Smithsonian Institution

くちばしとも牙ともいえるような鋭い口先が、どことなしかティム・バートン監督作品の『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を思わせる。

このウロコムシの近縁種が最近ロシアのトロール網にひっかかり話題となった。深海魚ばかりをゲットし、その恐ろしげな姿を世界に発信している漁師のローマン・フェドルツォフ(Roman Fedortsov)氏が自身のSNSで顔がニコちゃんマークのように見えるウロコムシを発表。しかし、ニコニコしていると思った「顔」は、じつは本当の牙を持つ顔が体に格納された状態時のニセモノの笑顔だった…。

 

深海の神秘

海は地球の表面の約70%を占め、そのうち水深200m以上の深海は海面面積の約80%を占める。

ということは、人間の目が及んでいない深い海の底には、まだまだ想像を絶するスゴイ深海生物がたくさんうごめいているはずだ。

そのうち、ひょっとしたらサンタさんみたいな新種の深海生物だって見つかるかもしれない?

 

山田 ちとら

*Discovery認定コントリビューター

日英バイリンガルライター。主に自然科学系の記事を執筆するかたわら、幅広いテーマの取材やインタビューにも挑戦中。根っからの植物好き。 https://chitrayamada.com/