冬こそ観葉植物を育てよう!インドア・ガーデニングに最適な植物たち

いよいよ冬の到来。木々はあざやかな葉を惜しげもなく散らし、草花も冬支度を済ませて枯れ野の様相に…。

そんな殺風景な冬こそ、インドア・ガーデニングを始める最適な季節!

室内ならば冬の弱い日差しでもグングン育って、中にはみずみずしい果実まで実らせてしまう優秀な植物たちをご紹介しよう。

多肉植物

すばらしい生命力を持つ多肉植物は、冬でもたっぷりと日差しを浴びさえすればしっかり育つ。本来冬場はNGである植え替えや植えつけにも耐えてくれるがんばり屋さんなので、この季節に育て始めるのにはうってつけだ。

Credit: C. Yamada

こちらはもともとスラリと長身だったセダムなのだが、ある日窓辺から転落して茎の根元でポッキリと折れてしまった。不幸?いえいえ、植え替えのチャンス。

根のついたほうは新しい鉢に植え替えるとほどなく新芽が出た。折れてしまった枝先は茎を長めに残して花瓶にさしておいた結果…

Credit: C. Yamada

…数週間後にはこのように新しい根を出してくれた。こちらも元の苗と同様に植えつけてあげれば、窓辺を彩る植物が倍に増えて嬉しいかぎりだ。

「多肉」という名のとおり、アロエ・サボテン・ほか各種の多肉植物は肉厚な葉に水分をギュッと溜めこんでいるのでこまめな水やりは不要。多忙な毎日を送っている人に最適なローメンテナンス度を誇る。

最近では生花店、雑貨店、100円ショップ、ネットショップなどでもかわいらしい多肉植物の苗を求められるので、生活にグリーンを添えようと思い立ったらいつでも気軽に始められるのも大きな魅力だ。

葉がガラスのように透けるもの(ハオルシア)、葉先が微妙な色合いに紅葉するもの(セダム)など、多肉植物の美しさは種類によってそれぞれ。お気に入りを見つけたら、単体でも寄せ植えにするもよし。自分の感性の赴くままに多肉植物のフォルムを楽しもう。

水耕栽培用の土以外はすべて100円ショップで手に入れた材料で作ったミニサボテンの鉢。 Credit: C. Yamada

 

マザーリーフ(セイロンベンケイ)

育てやすくて植え替えやすいのは多肉だけではない。こちらのマザーリーフは葉のギザギザの間から新芽と根を生やす生命力旺盛な植物。小さな赤ちゃんをたくさん抱えているように見えるのでこの名前がついたと考えられる。

Credit: C. Yamada

上の画像の丸で囲まれた部分にはそれぞれ小さな根のはじまりが確認できる。このまま放っておくと赤ちゃんたちは次第に大きくなり、根と葉が発達したところでポトリと落ちて根づく。また、マザーリーフの葉を水を張った浅い容器に浮かべても赤ちゃんたちを増やせる。

Credit: C. Yamada

冬場でも赤ちゃんたちの植えつけは可能だ。湿らせた土の表面が乾いてきたら水をやる程度。あとはたっぷりと日光浴をさせてあげれば、春には立派に育っているだろう。

 

アボガド

スーパーでよく見かけるアボガドは二度楽しめる。もちろんまずは濃厚なバターのような果肉を味わうのだが、そのあとに残った種を育てる楽しみも味わえるのだ。

ポイントは冷蔵保存されていないアボガドを選ぶことと、調理する際に種を傷つけないこと。取り出した種はキレイに洗い、とがったほうを上に向けて水に浸しておく。ペットボトルを有効活用するのも手だ。

Credit: C. Yamada

アボガドの発芽には数週間かかるので、すぐ発芽しないからといって種を捨ててしまわないように。こまめに水を取り換えつつ気長に見守っていると、やがて種に縦の亀裂がはしり、まるで桃太郎を生んだ桃さながらにパカッと開く。そして中から青々とした威勢のいい芽がほとばしり出る。

Credit: C. Yamada

成長はややゆっくりめだが、半年も経てば40センチを超える背丈に育つ。細長い葉が傘のように下向きに連なる姿は観葉植物のパキラとそっくりで、とてもきれいだ。葉が徐々に垂れてきたら水やりのサイン。実がなるかどうかは別としてなかなかオイシイ観葉植物だ。

 

イチゴ

そしてこちらは本当に収穫を期待できるありがたい植物、イチゴ。

Credit: C. Yamada

右下に見えるのが若いイチゴの実だ。温室内で育てられる印象が強い植物だが、じつは寒さにとても強い。白い花が咲いたら、やわらかい絵筆などで必ず人工授粉させよう。本来なら春一番に実を結ぶのだが、暖かい室内で育てれば冬中収穫が見込める。

Credit: C. Yamada

 

保湿効果も

インドア・ガーデニングで室内に緑を増やすと、緑視率効果で心の潤いを得られるほかにも乾燥しがちな室内の空気を適度に潤してくれる。

室内では湿度58%に対して… Credit: C. Yamada

観葉植物がひしめき合う筆者のリビングルームの場合、湿度は外気よりも5~10%ほど高く保たれていることがわかった。

ほぼ同時刻の屋外では湿度が50%だった。 Credit: C. Yamada

ただし、いくら湿度を高くしたいからといって植物に水をやりすぎるのはNG。植物を枯らしてしまう最大の理由は水のあげ過ぎだと言われているだけに、ちょっとしおれてきたら水やりをするぐらいのおおらかな気持ちがインドア・ガーデニングを成功に導く秘訣かもしれない。

 

山田 ちとら

*Discovery認定コントリビューター

日英バイリンガルライター。主に自然科学系の記事を執筆するかたわら、幅広いテーマの取材やインタビューにも挑戦中。根っからの植物好き。お気に入りのジュエルオーキッドの株分けに挑戦中。 https://chitrayamada.com/