探査機インサイトの火星着陸に世界が湧く!太陽系誕生の謎に迫るディスカバリー計画と、これまでの火星探査の歴史

日本時間の11月27日午前5時頃、NASAの新型火星探査機「インサイト(InSight)」が火星への着陸に成功。世界中をそのニュースが駆け巡った。

インサイトは着陸後、ロボットアームに搭載されたカメラ(IDC)や124度の画角を持つ高精密カメラ(ICC)で地表の様子を撮影し、火星の周回軌道を周るNASAのオデッセイ探査機経由で画像を地球へ送信した。

Credit: NASA/Bill Ingalls

 

火星探査機インサイトとは

インサイトは、湖や酵素があると推測されている火星の地下を探索するために開発されたロボット探査機だ。フランス国立宇宙研究センターが開発した地震計と、ドイツ航空宇宙センターが開発した熱探知機を備えており、地質を調べることによって火星がどのようにして今の形になったかを探っていく。また、内部の構造や公転についても調査を行うことで、太陽系の惑星誕生についての謎にも迫れるとしている。

当初、インサイトは2016年3月に打ち上げられる予定だったが、搭載する地震計のトラブルによって打ち上げが延期された。2018年5月5日、米カリフォルニア州にあるバンデンバーグ空軍基地より、使い切り型ロケット「アトラスV(Atlas V)」に搭載され、火星へと打ち上げられた。半年以上をかけて、11月27日に火星へと着陸したのだ。

火星のエリシウム平原に着陸したインサイトは、これから2年をかけ、火星の内部構造を探査していく。

ICCで捉えた地表の様子 Credit: NASA/JPL-CalTech

 

これまでの火星探査

インサイトによる火星探査は、太陽系内の探査をミッションとしたディスカバリー計画の一環だ。今回の火星への着陸は、人類にとって8度目の着陸成功となる。

火星探査の歴史は長く、初期の試みは冷戦中であった1960年の旧ソビエト連邦のよる打ち上げ計画まで遡る。1960年以降、旧ソビエト連邦は幾度となく火星に探査機を送り込むべくロケットの打ち上げを行なっていたが失敗。1973年、マルス計画において、火星へのマルス3号の投下に成功した。これが人類として初めて火星表面に着陸した探査機であるが、着陸後20秒で通信が途絶えてしまっている。

アメリカもマリナー計画によって1964年頃から火星に向けたロケットの打ち上げを行なっていたが、失敗が続いていた。1976年になり、バイキング計画によって火星に送られたバイキング1号(Viking 1)が火星へ着陸し、地表の写真データを地球に送ることに成功している。

今回のインサイトの着陸成功は、2012年8月のNASAによるキュリオシティ(Curiosity)以来、6年ぶりとなっている。

ディスカバリー計画の任務を負うインサイトの火星探索の旅は、始まったばかりだ。