クジャクはダメだがお馬はOK?どうしてもペットを飛行機に乗せたい人が急増中!

アメリカで動物と飛行機にまつわる珍事件が相次いでいる。

2014年、コネチカット州ブラッドレー国際空港。茶色い大きなブタを抱きかかえた女性がワシントン行きの国内線に搭乗した。その場に居合わせた乗客がCNNに語ったところによれば、30キロは優にありそうなまるまると太ったブタだったそうだ。

女性が荷物をしまっていると、ブタはさっそく通路に臭いモノを落とし始めた。…そう、フンだ。

女性がフンの後片付けに追われている合間にもブタは吠え始めた。あまりにもうるさかったので客室乗務員が「規律を乱す行動」とみなし、女性とブタはほどなく飛行機から降ろされた。

こちらはイメージ画像です。 Credit: Mysticsartdesign / Pixabay

このブタくんを含むペットたちは「感情支援動物(Emotional Support Animal, ESA)」と呼ばれ、飛行場に連れてこられるケースが増えているそうだ。

犬や猫はもちろんのこと、サル、フェレット、ハムスター、ヘビ、アヒル、七面鳥、爬虫類、なんとクモまでもが感情支援動物として空旅のお供候補にあがった。

搭乗できるかどうかは航空会社の判断にゆだねられている。現場を任された乗務員がケースバイケースで判断するのだが、なかには対立や混乱を極めた事例も…。

2018年10月にはリスを連れてきた乗客が乗務員の指示に従わず、トラブルに。降機を拒否したため警察が介入する事態に発展し、フライトが大幅に遅れた。

2018年1月にはちょっと常識外れなサイズの動物が空港にお目見えして話題を呼んだ。

このクジャクの名前はデクスターくん。ニュージャージー州からカリフォルニア州を目指していた飼い主に感情支援動物として連れてこられたが、6時間に及ぶ交渉の甲斐なしに搭乗を拒否された。

航空会社の説明では体重と大きさに関する規定に反していたそうだ。デクスターくんはその後飼い主と共に陸路でカリフォルニアを目指したという。

こちらはイメージ画像です。 Credit: sribassantra / Pixabay

感情支援動物が機内でほかの乗客に噛みついたり、アレルギー反応を誘発したりするケースも報告されており、航空会社側は規制強化に乗り出している。

アメリカ運輸省は障害を持つ人を支援するために訓練された「サービスアニマル」の搭乗を許可しているが、感情支援動物をサービスアニマルとみなしていない。感情支援動物の被害が広がると、正当な理由でサービスアニマルと行動を共にする人たちにも向かい風が吹くので深刻だ。

なお、いまのところ飛行機に乗ってもOKなサービスアニマルには主に犬、猫、そしてなぜかミニチュアホースが含まれている。

 

山田 ちとら

*Discovery認定コントリビューター

日英バイリンガルライター。主に自然科学系の記事を執筆するかたわら、幅広いテーマの取材やインタビューにも挑戦中。根っからの植物好き。かつてアメリカ西海岸から愛猫をキャビンに同席させつつ帰国した経験が。 https://chitrayamada.com/