洞窟画にも使われた世界最古の「絵の具」、オーカーができるまで|世界のモノ作り

オーカーという言葉に馴染みがなくても、日本語で「黄土色」と聞けばピンとくるのではないだろうか。この名称の元となった、文字通りの黄色い土―それがオーカーである。

色彩の元となっている主成分は酸化鉄だ。天然で採れたオーカーは水分を含んでいるため黄色く見えるが、動画内のように高温で焼くことによって、鮮やかな赤色へと変化する。

数万年前の壁画にも使われるなど古くから絵具として利用され、今なお絵画の材料やしっくいの塗料として重宝されている。日本絵画にも使われており、古くはインドのベンガル地方から輸入した塗料が「べんがら色」の語源になったのだそうだ。

またいっぽうで、その粒子の細かさや天然のミネラル成分から、泥パックとしての使われることも。建築物、絵画、人の肌……様々なものの「美」を古来から支え続けてきたのが、オーカーという素材なのである。