米ソ冷戦時代、両国の高官用に核シェルターが作られていた。それらシェルターは、地下や建物の間に作られており、核攻撃による衝撃や放射線に十分耐えられる作りになっていたという。
しかし、そういった核シェルターを業者にお願いするととんでもない金額となってしまう。もし、核シェルターを持ちたくて予算も抑えたいのなら、自分で作ってみてはいかがだろうか。
その1. 設計しよう
まず、どんなシェルターにしたいかイメージしてみよう。
普段の変わらない生活をするためには、ダイニングやトイレだけでなくリビングや客室も必要になるかもしれない。如何にストレスを感じずに生活できるか、ということも重要な要素だ。
イメージが固まったら設計図を作ってみよう。そこから材料費や工数などが割り出せるので、自分に見合ったシェルターになるように調整していこう。
その2. 土地を調査しよう
スイス連邦防衛省のエンジニアは、核シェルターで最も重要なのは地下に作ることだと説明している。シェルターには最低でも3mは掘る必要があるので、作り始める前には土壌調査は必須となる。季節によっても土壌の状態は変わるので、長期間にわたって調査を行おう。
もし、都会に住んでいるなどして自分の土地では地面を掘ることが難しかったら、新しくシェルター用に土地を購入する必要も出てくるかもしれない。
その3. シェルターを作っていこう
シェルターの壁は、30センチから80センチの厚みのある鉄筋コンクリート作りにしなければならない。入り口の扉はもちろん頑丈な鉄製だ。停電しても大丈夫なように、クランクで操作できるスイス製の空気ろ過装置があると安心だ。
生活のためのベッドや家具も必要なので、シェルターのレイアウトに見合った大きさのものをチョイスしていこう。
その4. 衣服や食料を買い込もう
広島に投下された原爆などのデータから、スイスのシェルターには14日間生き残るために必要なものが備蓄されている。だが、もし世界規模の核戦争が起きてしまった場合、環境破壊によって発生する氷河期「核の冬」が到来すると予測されている。こうなったら、非常に長い期間をシェルターで生活する必要がでてくるため、自給自足できる仕組みも考えた方がよさそうだ。

本項ではかなり簡略化して紹介しているが、DIYであっても核シェルターを作る労力は並大抵ではない。このような避難所を必要としないために、戦争や事故が起こらない社会を一人一人目指していくことが、核シェルターを作ることよりも確実な「最も生き残れる方法」なのではないだろうか。