ダム崩壊・会社が営業停止…世界でパニックを引き起こした偽ニュース

1938年10月30日、アメリカで「火星人が攻めてきた」というニュースが流れ、100万人以上の人々がパニックに陥った。実はこれ、SFドラマ「宇宙戦争」の演出にすぎなかったのだが、ニュースを信じた大勢の人々を大混乱に招いてしまった。

今回は、住民を大パニックに巻き込んだ世界の偽ニュースについて紹介しよう。

 

「ダム崩壊」の偽ニュースで人々が一斉避難(カナダ)

カナダ、ケベック州で2018年9月、ダムが崩れたというウソのニュースが流れた。このニュースはSNSを使って一気に拡散。そして近くの地域住民は危険が差し迫っているとパニックに。ガソリンスタンドには給油する車の列ができ、人々は高台へと逃げた。

やがて、地元の電力会社がダムの崩壊などなく、緊急事態ではないことを確認。地元ラジオで、デマであったことを知らせた。それまでの約45分間、人々はパニックに陥る事態となったのだ。

 

エア・インディアの社員へ営業停止の偽通告(インド)

エア・インディアの社員に、2018年8月、会社が10月1日に営業停止することが通告された。収益低下で適切な経営ができず、取締役会の全員一致で営業停止を決定した旨が、GMの署名と共に、最高裁判所からの通達という形で書かれていたのだ。

この通達はSNSのひとつ「WhatsApp」のグループで特に出回り、「代わりの仕事を探さなければ」と焦った多くの社員が人事課につめかける事態となった。

だが、この通告も営業停止もすべてウソ。その後、犯人の捜査が行われているそうだ。

Credit:Creative Commons

偽のバス停が出現、乗客も運転手も仰天(中国)

中国東部の合肥市で2018年7月、偽のバス停が出現する騒動が起きた。しかもその数は少なくても45箇所にものぼる。バス停は本物と同じような作りで、乗客もバスの運転手さえも間違えてしまいそうだ。

偽のバス停はまだ認可されていないもので、誰が作ったのか不明。ただ、バス停には広告が掲載されているため、広告会社が関与しているものと見られている。都市運営機構は偽のバス停を3日以内に取り壊すことを告知したが、誰からも連絡がこなかったという。

ちなみに、バスの運営会社が調査したところ、さらに22の偽のバス停も見つかっている。

 

ニュースを耳にしたときは、それが本当に正しいものか常に冷静に確認しておきたいもの。だが、フェイクニュースにまつわる報道が絶えないことからも、それは難しいことなのかもしれない。

 

Makiko Sato*Discovery認定コントリビューター

雑誌編集者や広告のプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのプランナー、エディターとして活動中。