ゴジラや富士山が宇宙に浮かぶ…NASAがフェルミガンマ線宇宙望遠鏡の10周年を記念し新たな星座を発表

10月18日、NASAは2008年に打ち上げられたガンマ線観測用衛星「フェルミガンマ線宇宙望遠鏡(Fermi Gamma-ray Space Telescope)」の稼働10周年を記念し、テレビや映画のキャラクターなどをガンマ線天体の星座として認定した。

フェルミガンマ線宇宙望遠鏡が搭載されたデルタ IIロケット Credit: NASA

そもそも星座って?

獅子座や蠍座などの一般的に知られている星座の多くは、約5000年前にバビロニアのカルデア人が作ったとされる。この星座がギリシャに伝わった際にギリシャ神話とも関連づけられた。後に、古代ローマの学者、クラウディオス・プレマイオスによって48の星座に分けられたものが現在の星座の原型となっている。

1928年、国際天文学連合(International Astronomical Union)は、プレマイオスの分けた星座以後に生まれた数多くの星座を整理し、88個の星座を正式なものとした。17世紀になって、星座が趣味や権力者のために作られるなどして増えすぎたためだ。

 

NASAのガンマ線天体の星座

今回発表されたガンマ線天体の21の星座は、国際天文学連合による正式な星座ではなく、NASAがフェルミガンマ線宇宙望遠鏡などで観測した天体データをもとに独自に制定した非公式の星座だ。(2015年までには3000以上の天体を発見している。)

Credit: NASA

星座には、映画やテレビなどの企業が生み出したキャラクターも多く含まれる。ガンマ線の影響で誕生したという設定のマーベル・コミックのキャラクター「ハルク」や、ガンマ線が放出される反物質を推進力としている『スタートレック』の宇宙船「エンタープライズ号」が選定されているのはユニークだ。

また、観測されたガンマ線バーストが原水爆実験の放射能によって誕生した怪獣「ゴジラ」が吐く放射熱線(白熱光)に似ていることから、熱線を吐くゴジラも星座となっている。これも放射線の一種であるガンマ線と関連づけられたチョイスとなっている。

他にも、富士山やスウェーデンの戦艦、ワシントン記念塔など、フェルミサイエンスに貢献した国のランドマークや、アルバート・アインシュタインやシュレーディンガーの猫といった研究のルーツとなったものも多く星座として選定されている。