ハワイで異様なイタズラ電話事件発生!その犯人は……ヤモリ

自然の宝庫、ハワイ島。様々な生物と隣り合わせの生活は、ときに、思ってもみなかったようなハプニングを引き起こす。

2018年10月5日。Live Scienceによれば、ハワイ島にあるケカイオラ海洋哺乳類センターの院長を勤めるシミオン医師(Claire Simeone)は、ちょうど昼休みに職場を離れたところだった。携帯電話が鳴ったので、すぐに出た。しかし、無言電話だった。

ヘンだな、と思いつつ通話を終了。すると、またかかってきた。そして、また次も。そのまた次の次も、ひっきりなしに電話がかかってきた。

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シミオン医師はいやな胸騒ぎがしたという。電話に出るたびに、電話の向こうに広がる不気味な静けさ。これはいたずらなのか?一体だれが?

15分のうちに9回も同じ番号からかかってきたところで、冷静だったシミオン医師もさすがにパニックし始めた。表示される番号は、どうやら職場からのようだった。もしかして、院内でなにか緊急事態が発生しているのではないか?

ケカイオラ海洋哺乳類センターでは、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧IB類に定めているハワイモンクアザラシの保護と治療も行っている。もしかして、負傷したアザラシが運び込まれたとか?みんな対応に必死すぎて、電話に出られないのでは…?!いやな妄想が次々と頭をよぎる。

シミオン医師は急いで職場に戻ったが、同僚はみな平然とした様子で、誰もシミオン医師に電話をかけていないという。

ところが、同じ頃、ケカイオラ海洋哺乳類センターの受付には数件の苦情が入っていた。すべて同じ「イタ電はやめろ!!!」との内容だったため、シミオン医師が電話会社に確かめたところ、やはり院内の回線から「メッチャクチャたくさん」の発信があったという。

そこで、シミオン医師が院内の部屋から部屋をまわって、しらみつぶしに調べたところ…、

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センターのラボ内で、固定電話のタッチパネルのうえにはりついているヤモリを発見。どうやらヤモリの小さなおててが着信履歴に触れ、かたっぱしからイタ電しまくっていたらしいのだ。

シミオン医師が自身のツイッターで報告したことにより、全世界が知ることとなった。なお、シミオン医師は電話会社に謝罪の連絡を入れて「ヤモリがかけました」と正直に告白したところ、「いや、そのジョークは初めて聞いたな~」などと言われ、なかなか信じてもらえなかったとか。

ハワイ島の大自然ならではの珍騒動。なにしろ、熱帯の楽園にはヤモリがこんなところや…

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こんなところ…

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…こんなところにまで、うじゃうじゃいるのだ。

シミオン医師は働き者のヤモリくんを「即雇用」したそうだが、いったいどんな仕事を任されているのやら?

 

山田 ちとら

*Discovery認定コントリビューター

日英バイリンガルライター。主に自然科学系の記事を執筆するかたわら、幅広いテーマの取材やインタビューにも挑戦中。根っからの植物好きだが、大学ではどうしても有機化学を克服できずに植物学専攻を断念。あきらめきれず、民族植物学を志してネパールへ留学したのがきっかけとなり、文化人類学に鞍替えした。それ以来、文系の道をひた走っている。ヤモリ含め、大の爬虫類ファン。 https://chitrayamada.com/