入浴すると死ぬ…アメリカの危険な天然温泉

アメリカ西海岸には数多くの天然の温泉(熱水泉)が存在する。だが、その全てが人が入浴できるわけではない。

中には、入ってしまうと人を死に至らしめる温泉も数多く存在するのだ。

 

アメリカの温泉

アメリカ地質調査所(USGS)の地質学者ジェラルド・ウォーレンが1915年に発表したレポート「Springs of California」では、カリフォルニア州のいくつかの温泉は、水よりも硫酸系の液体でできているものがあるとしている。それらは活火山の影響で生まれる危険な酸性の天然温泉である。

 

1981年7月に起こった事故

Credit: National Park Servise

世界遺産でもある米イエローストーン国立公園内の温泉地帯。この温泉地帯では、1870年以降、20人以上が事故で亡くなっていることでも知られている。

1981年7月、カリフォルニア出身の青年は、友人とその飼い犬とともにイエローストーン国立公園の泥の温泉「ファウンテン・ペイント・ポッド」付近をドライブしていた。午後1時ごろ、犬が車から逃げ出して、84度以上にもなるセレスティン・プールへと飛び込んでしまった。

Credit: Yellowstone National Park

青年は、犬を助けるためにセレスティン・プールへと駆け込んだ。酷い火傷を負いながらも犬の元へたどり着き、高熱の温泉から脱したものの全身に酷い火傷を負った。その時点で彼の目は見えなくなっていたという。そして翌日、青年は病院で亡くなった。残念なことに、助けに行った犬も助からなかった。

 

2016年にも死亡事故が発生

Credit: National Park Servise

最近では2016年11月にも、オレゴン州の男性がイエローストーン国立公園内の酸性の温泉に誤って転落し、死亡している。

この男性は妹に動画を撮影してもらってる最中、立ち入り禁止区域に侵入し、温度を確かめようと温泉に手を伸ばしたという。そしてバランスを崩したのか、転落してしまった。

駆けつけた救助隊は温泉に転落し死亡した男性を発見したが、日没と天候不良のためにその日の回収を断念した。翌日、事故の起こった場所に戻ると、男性の遺体は酸でほとんど溶けていて回収不可能な状態だった。回収できたのはサンダルなどのいくつかの遺品にとどまった。