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アリエナクナイ科学ノ教科書:第2回 異世界の世界設定

そして異世界を描くとき異世界のルールを決めておくと、いろいろと作中矛盾に悩まされることもなく、痛いツッコミを回避することもできるのです! 異世界の物理ルールの決め方とは? 異世界の生態系まで考える? 異世界で作るべき最も大事な設定とは?

まずは「異世界を描く」という、最もフィクションの根底たる根底を、古今東西の作品を紐解きながら見ていきましょう。

はてさて、では異世界らしい異世界とはなんでしょうか? そこから話を始めましょう。

  • 基本的にすべては異世界

言ってしまえば、フィクションで描かれる世界とはすべてが異世界です。

90年代90年代のハリウッド映画なんて一見我々の世界に見えますが、あらゆる物理ルールがデフォルメされていて、リアルにみえるようでリアルではないという世界です。

例えば銃でのダメージなどは90年代のハリウッド映画では過小表現されていることが多いですね。ハンドガンなどは多少命中しようがかすり傷、ライフルで狙撃されようが、30秒くらいうずくまっているだけで前戦復帰。2000年代に入り、そうした表現は時代遅れとなり、最近はリアルなダメージになっている作品が多くなってきました。

また、アニメ作品の多くでは空を飛ぶことに関して非常に寛容です。これは特に設定として作られていたわけではないと思いますが、我々の世界よりかなり重力は軽めになっています。

逆に映画「アバター」では大気密度自体が高いことで揚力が得やすく飛行生物が多種多様に進化したという設定が盛り込まれていたりします。アバター級の設定は実際の生物学者から天文学、地質学、多くの学者の知見が必要ですが、実際に見える部分だけであればごまかす手段もあります。

とはいえ、なんでも現実に即したもの・・・リアルにすればいいというものではないので、まずはそのフィクションの世界観にあった物理法則自体を決めてしまえば、あとはそれに沿ったものになるので、その世界自体の物理法則をあらかじめ決めてしまえば設定矛盾も起こりにくいのです。

  • 異世界のために決めておくと良いもの

世界線:この我々の世界の地続きなのか、それとも似て非なる別の世界なのか・・・、過去、未来、パラレルワールド。それによって物理法則や人(やそれに見えるもの)の強度なども変わってきます。

人類の強度:単にその世界で描かれる人が、もしかすると人ではないかもしれません。またその世界ならではの丈夫さ、脆弱さ、そうした軸となるキャラクターの身体的強度というのはある程度決めておかないと、格闘描写において、ワンパンで死んだり、滅多刺しでピンピンしてたりと不確定な雰囲気が出てきます。

社会構造:これは科学的な設定ではないのですが、ヒエラルキーなどの社会構造自体は物語と絶対に関わりがあるので、そのあたりの設定が曖昧だとご都合展開になりがちです。

生物相:未だ人類が到達したこともない未知の惑星に地球に生えているような植物が生えていては違和感しかありません。似ているけど異なるものなのか、まったくの異物なのか、フィクションの度合いに応じて変化させないと違和感が出ます。多くの漫画にある世界では違和感は生まれにくいですが、実写の映画では非常に大きな違和感になります。

  • 熱力学に支配されるのか 否か

フィクションにおいて、その世界を構築するときに一番最初に決められるもの。それが熱力学の法則に従う世界なのか、そうではないのか・・・ということ。

いきなり難しいタイトルがついていますが何のことはありません。

「魔法がアリかナシ」かというだけの話です。

ここで言う「魔法」とは物理法則を無視することを前提としているかどうかです。

例えばハリーポッターでは、、

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