Credit : 夢路キリコ

アリエナクナイ科学ノ教科書:第1回 異世界と科学

  • 異世界を舞台にした作品。最近多いデスね。

・・・異世界転生でどうしようもない主人公が何故か”都合良く”ウェーイするような作品が多いような。

そういう世界は、純粋に物理法則などは我々の世界とだいたい同じで、単に都合の良い部分が変化している程度・・・というものが多く、そういう意味では、異世界というよりは舞台セットのような感じがしちゃいます。

・・・とまぁ、のっけから皮肉のような悪態のような、人様の作品にケチをつけるような、そんな野暮な話はしちゃいけないですね。いやいや、映画や漫画、ゲームといったエンタメは設定を見るものではありません、ドラマを見るものです。

如何に凝った設定があろうが、それはただのスパイスでしかありません。自分ともあろうが、うっかり忘れるところでした。人はドラマを見るのです。人は人を観るのです。そして設定は、その作品の添え物であります。

・・・ただ、その設定があまりにツッコミ所が多すぎると興ざめしてしまったり、作品が浅く見えてしまうこともあるのも事実です。最近はネットの普及ですぐに検索すればいろいろなことが分かってしまいます。

そうした設定、特に科学的な設定に関して、過去に「ゲームラボ」(三才ブックス)という雑誌で、そうした科学の設定をお作法にまとめて連載しておりました。
それをまとめたものが「アリエナクナイ科学ノ教科書」(ソシム)として上梓させていただき、星雲賞という自分にはもったいないくらいの賞までいただきました。

そして、現在は週刊少年ジャンプで科学を軸とした、クラフトアドベンチャー「Dr.STONE」(稲垣理一郎:原作 Boichi:作画)や、コミックフラッパーで「科学はすべてを解決する」(加茂 ユウジ (著), ○○の主役は我々だ! (原著))などで、漫画中の科学の監修なんかをさせていただいております。

そんな感じで、作品の説得力なり、ハッタリなり、大なり小なり作品を形作る「設定」は、科学的な要素が入っています。吸血鬼ものだろうが、ゾンビものだろうが、舞台が現在であればなおのこと、科学との接点なしには描けなくなっているのも事実。そこで「ん?」と思われてしまって現実に引き戻されてしまったら、せっかくのドラマも残念なものに見えてしまうこともあります。

なので、なので、科学設定、科学監修をちゃんとしよう。本連載はそういった趣旨を継続致します。

誤解を恐れず言うならば、フィクションに科学設定は付きものです。そういう意味では、世の中の大半のオハナシは大なり小なりSFなのです。

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