あなたの知らないコーヒーの世界…大人気のコーヒー殺人現場、動物のフンから取れる最高級品、ガンショップのコーヒー豆

現代社会において、世界中の多くの人が愛飲しているのがコーヒーだ。

9世紀、ヤギがコーヒーの実を食べ興奮していることに気づいたエチオピアの羊飼い、カルディがその実を食べたことから始まったというのが一番有名な話である。だが、これはフィクションの物語だったというのが通説となっており、コーヒーの始まりについては今だに解明はされていないようだ。

本稿では、世界中の誰もが知っていながらも、ミステリアスな飲み物「コーヒー」にまつわる物語を紹介しよう。

 

世界で最も高いコーヒー豆は動物のフン

世界一高価なコーヒー豆といわれているのは、インドネシア産の「コピ・ルアク」だ。このコーヒー豆は、野生のジャコウネコの腸内発酵によって生成される……つまり、コーヒー豆を食べたジャコウネコのフンである。

Credit: パブリックドメイン

ジャコウネコが食べたコーヒーの実は、果実部分が消化されて種のみの状態でフンとして排出される。希少品ではあるが世界中のAmazonなどでも購入できる。

 

人気観光スポットはコーヒー殺人事件の現場

2016年1月、インドネシア・ジャカルタの高級レストランで、アイスベトナムコーヒーを飲んでいた27歳の女性が突然倒れ、1時間後に死亡した。司法解剖の結果、女性の体からシアン化物が発見され、レストランのウェイトレスによる殺人であることがわかった。このニュースはインドネシアだけでなく、死亡した女性の大学があるオーストラリアでも大きく報じられた。

Credit: Olivier

事件後、不思議なことに殺人事件があったそのレストランには多くの観光客が訪れるようになった。ニュースに興味を持った近隣住民や、オーストラリアからの観光客が多く詰め掛けるようになったのだ。一部の物好きは殺人が起こったテーブルに座り、死亡した女性が飲んでいたアイスベトナムコーヒーを注文することもあるのだそう。

これはセンセーショナルな事件がもたらしたビジネスチャンスとしてメディアに取り上げられたが、なんとも複雑な気持ちにさせる出来事である。

 

アメリカと銃とコーヒーと

Credit: Black Rifle Coffee Company

1773年の東インド会社の紅茶を投棄した事件「ボストン茶会事件」に代表されるように、アメリカの入植者は統治するイギリス政府への不満を強めていた。その結果、紅茶の不買運動が起こり、アメリカではコーヒーを支持する人間が増えたという歴史がある。

アメリカにおいてコーヒーは、戦場の兵士達にとっても欠かせないものになっていった。そして現代、「Black Rifle Coffee Company」という退役軍人によって営まれている会社のコーヒーが一部では人気となっている。

この会社のCEO、Evan Haferは元グリーンベレーの軍人。その他のスタッフにも退役軍人は少なくない。そんなEvanが手がけるコーヒー豆はアメリカのガンショップに卸されており、銃や弾薬と一緒にコーヒー豆を販売するという新しい文化を産み出している。