76日間も海を漂流…孤独と飢えに打ち勝った世界のサバイバーたち

インドネシアの19歳の男性が、漁獲用のいかだで太平洋上を漂流。はるばるグアム島沖近くまで49日間も流された後救助されたことが報道された。だが、これまでに世界では同じように海上を長期間漂流し続け、生き延びた人がいる。

 

世界的に有名なサバイバーは76日間も漂流

76日もの間、大西洋を1人で漂流し生還した男性といえば、スティーブン・キャラハンが有名だ。1982年、ヨットでの大西洋横断を目指した航海の途中、ヨットが沈没。わずか21フィート(6.4メートル)のゴム製救命ボートで生き延びたのが、そのまま漂流。結局、76日間も大西洋をさまようこととなった。

ボートのまわりに集まるシイラを捕獲して食料とし、小さな蒸留器を使って飲み水を確保していた。飢えと喉の渇きに加え、終始おそってくる精神的な恐怖にも打ち勝ち、ついに生き延びた彼のサバイバル記録は、後にノンフィクションの書籍『大西洋漂流76日間』として発行されている。

 

捕まるものがないまま…ダイバーが75時間漂流

2006年、フィジーのマナ島付近でダイビングをしていた男性が沖に流され、海上に浮上したときにはボートがもう戻れないほど遠くにあることに気付いた。その後、彼は捕まるものもないまま、75時間の間、1人で漂流することとなった。

ウェットスーツのジャケットに雨水をためて飲み、生きながらえたのだ。ボートやいかだに乗らず、体が海中にあるとき、人は低体温に見舞われ、命の危険にさらされる。しかし彼の場合、厚みのある特注のウェットスーツを着ていたことが幸いした。

また、体温の低下に伴って筋力も低下。海面に浮遊し続けることもやがて困難になるものだが、彼は浮力調整装置をつけていたため水面から顔を出していられたことも幸運だった。

Credit:Creative Commons

サメがいる海域で25日間漂流

2009年、ミャンマー人とみられる2人の男性がオーストラリア沿岸で漂流しているところを救助された。2人はインドネシア海域で漁船にのって漁をしていたところ大波を受け、海に投げ出されたという。

運よく巨大なアイスボックスにつかまることができ、そこで雨水を飲み、海鳥が吐き出す小魚を食べながら生き延びた。この海域はサメが多数生息する場所だった。

ただし、保護された2人を診察した医師によると、日焼けや唇の荒れといった、長期間野外にいた兆候が見られなかったことから、2人のサバイバルのストーリーには疑問も持たれていたと報じられている。

 

漂流から生き延びたサバイバーは、幸運が重なって救助につながったこともあるが、生き延びるためのポイントを心得えていたこともあるだろう。漁やダイビングなど、海に関わるレジャーを楽しむ人は特に、海で遭難したときの対処法について基本的なことは学んでおくべきだろう。

Makiko Sato*Discovery認定コントリビューター

雑誌編集者や広告のプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのプランナー、エディターとして活動中。

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