骨折したカメを救うレゴ製の車椅子

米メリーランド州ボルチモアにある動物園のとあるカメが話題になっている。

2018年7月、メリーランド動物園が位置するドルイド・ヒル・パーク内で怪我をしたカメが見つかった。見つけた動物園の職員が園内の動物病院へと連れて行くと、甲羅の底面にいくつもの骨折が見つかった。

園の獣医チームは、骨の代わりとなる金属プレートや医療用ワイヤーなどによって骨折した箇所を固定したが、歩いても骨折している甲羅の底面が地面につかないようにする方法が見つかっていなかった。そこで、獣医学校の訓練の一環として園で治療に当たっていたガレット・フレース(Garrett Fraess)はカメの車椅子を作れないかレゴ好きの友人に相談した。

数週間後、その友人はカメの甲羅にフィットするレゴ製の車椅子を完成させた。甲羅を固定するレゴ製フレームと4つのレゴのタイヤでカメの歩行をサポートする。メリーランド動物園が公開している動画では、元気に歩き回る様子を見ることができる。

実は、レゴを使ったカメ用の車椅子の事例は今回が初めてではない。2014年のドイツでは、成長障害で足が弱って歩けなくなったカメの甲羅の底面に、カスタマイズ可能なレゴの車輪をつけることで歩き回れるようになった事例や、2016年のイングランドでは、後ろ足を切断したカメのためにレゴ製の車椅子を作ったという事例もある。今回の件も含め、どちらも医療として獣医師がレゴを用いた事例である。

メリーランド動物園のエレン・ブロンソン博士(Dr. Ellen Bronson)によると、カメは哺乳類や鳥類と違い新陳代謝が遅いため、治癒も非常に遅いのだという。メリーランド動物園の車椅子を装着したカメは、この冬から来年の春頃までには骨折した甲羅が癒合するだろうとしており、完全に治癒したのちに自然に戻す予定だ。

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