制服を着て腰には拳銃を持った警察官が、ノリノリで音楽にあわせて踊る…。そんな明るくてユニークな動画作りが、アメリカの警察官の間でブームになっている。バージニア州ノーフォーク警察がFacebookで公開した動画は、なんと7700万回以上も再生されているのだ。
全米の警察官が夢中になる「リップシンクチャレンジ」
有名なシンガーの歌にあわせて、口パクで歌ったり踊ったりする動画「リップシンクチャレンジ」が、今アメリカの警察の間で大流行している。
もともとこの動画作りには、地域コミュニティとの繋がりをより密なものにしたいという、警察の意図があったようだ。ノーフォーク警察の広報担当は「我々の役割は地域を守ることだが、我々はロボットじゃない。地域住民と同じようなことに興味を持っているんだ」とワシントンポストの取材に対して答えている。
アメリカでは、リップシンクは一般市民も真似して動画サイトに投稿するなど、人気のエンターテイメントだ。そんなリップシンクを利用して、地域住民に親近感を持ってもらおうと、各地の警察がリップシンクチャレンジに次々に参加している。
では、おすすめのリップシンク動画をいくつか紹介しよう。
ノーフォーク警察のリップシンクチャレンジ
冒頭で紹介したノーフォーク警察のリップシンク動画は、Youtubeでも100万回以上の再生回数を突破している。ブルーノ・マーズの「アップタウン・ファンク」を選曲。警察署内で撮影が行われ、総参加人数は数十人以上だ。
シアトル警察のリップシンクチャレンジ
人気旅行先でもあるワシントン州シアトルの警察も、リップシンクに参戦。シアトルの街中での撮影が中心のため、動画を見ているだけでシアトルを旅行している気分も味わえる。
口パクの曲は、マックルモア&ライアン・ルイスの「ダウンタウン」と、ヒップホップをチョイスしているところも、おしゃれだ。
ホノルル警察のリップシンクチャレンジ
ワイキキの中心地やワイキキビーチ、ダウンタウンなど、ハワイの観光地で撮影されたのが、ハワイ州ホノルル警察のリップシンク動画。
ホノルル警察がチョイスした曲は、ハワイを代表するシンガー、マナオ・カンパニーの「Spread a Little Aloha」だ。ハワイらしいのんびりした曲調にあわせて、警察官がフラを踊ったり、ファイヤーダンスを披露したり、景色だけでなくハワイらしさも満点。
どの動画も一度再生すると、最後まで見たくなってしまう魅力にあふれている。地域によって、選曲から動画の構成まで実にさまざまで、それぞれのエリアの特徴が出ているところも面白さの秘密かもしれない。
Makiko Sato*Discovery認定コントリビューター
雑誌編集者や広告のプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのプランナー、エディターとして活動中。