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アルツハイマー病はヒトとネコ科だけの病気…発症メカニズムと今後の研究

アルツハイマー病とは、脳において記憶を司る海馬などが萎縮していく高齢者に多い病気だ。この病気は生活に大きな支障をきたす認知症の原因とされる。

アルツハイマー病はながく人間以外の動物には発症しないと考えられていたが、2015年に発表された研究ではチーターやヤマネコといった野生のネコ科動物だけでなく、ペットとして買われている猫も発症することが明らかにされている。

 

猫のアルツハイマー

東京大学の研究チームが発表したリリースによると、ペットとして飼われていた老齢の猫の脳にも人間のアルツハイマー病と同じ脳の変化が起きることがわかった。

アルツハイマー病は、脳に蓄積されたβアミロイドと高リン酸化タウという蛋白質によって海馬が萎縮していく病気だ。研究チームは、ペットとして飼育されていた猫をを死亡後に解剖、脳を調査した際に、8歳ごろからβアミロイドが脳に付着していき、14歳ごろから高リン酸化タウが蓄積されていくことがわかった。この状態の神経細胞にアルツハイマー病特有の病変が確認されたという。

 

人間のアルツハイマー病治療の手がかりに

認知症の症状を一時的に改善させる薬はあるもののアルツハイマー病自体の治療法はまだ存在しないのが現状だ。だが、その寿命のために短い期間で生じていく猫のアルツハイマー病を研究することが、人間のアルツハイマー病の治療法開発へもつながっていくとしている。もちろん治療法が見つかれば、猫の病状も抑えることができるだろう。

人間とネコ科動物にしかアルツハイマー病が確認されていないのは猫好きが多い現代社会においてやや皮肉ではあるが、良きパートナーとしてお互いを知っていくことは病気の世界でも大事なようだ。

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