不動産投資なら「国内VS海外」賢い選択は?プロが出した意外な答えは…

副業やWワークへの注目が高まるにつれ、サラリーマンの間で人気が上昇しているのが、不動産投資だ。不労所得を得て将来の年金代わりになるなど、期待値は高いといえる。では不動産投資を行う上で、国内と海外のどちらを選択するべきか?

海外不動産投資情報プラットフォームを構築するProperty Access株式会社、風戸裕樹代表取締役に伺った。

 

サラリーマンに人気の国内不動産投資:価格上昇は期待できないが高入居率

まず、国内不動産投資のメリットとデメリットについて整理しよう。

日本国内の不動産投資で優れている点は、入居率が高いことだ。「もちろん物件にもよりますが、東京都内であれば、96%程でしょう。賃貸物件として人に貸し出す場合にも、安定的に賃料収入が得られる可能性が高いといえます」(風戸代表)。

また、日本では不動産物件を担保にして、金融機関から融資を受けることが可能という点も大きなメリットだ。住宅ローンが低金利を維持している今、不動産用投資ローンの金利についても低い水準を保っており、条件次第では1.5~2.0%ほどの金利で融資を受けることも可能とのこと。もちろん、日本国内であれば物件や周辺地域の情報量が多く、契約書類についても日本語でわかりやすいということもメリットとして忘れてはいけない。

一方、国内不動産投資のデメリットとしては、価格上昇が望めないことだ。海外であれば不動産価格が年々上昇する地域もあるが、日本でそのような場合はほとんどなく、キャピタルゲイン(不動産価格が値上がりすることで得られる利益)は期待できないということだ。

しかし、株やFXといった投資とは異なり、一度不動産を購入して賃貸に出せば毎月一定の収入が得られるという点からも、一般のサラリーマンに国内不動産投資は人気が高いそうだ。「富裕層よりも、年収500万円~1000万円ほどのサラリーマンの方のほうが、国内の不動産投資を行っているケースは圧倒的に多いです。特に地方で働く公務員の方が、東京都内などに不動産投資を行っている例が実は多いようです」(風戸代表)。

写真提供:Property Access株式会社

 

日本にはない魅力満載の海外不動産投資:価格上昇率&利回りが高い

では、海外不動産投資の場合について考えてみよう。

海外不動産投資の最大の魅力は、不動産価格の上昇率がとても高いということだ。「地域によって600万円、700万円ほどから投資が可能で、フィリピンやベトナムでは10年で価格が2倍になるということもある」と風戸代表は言う。

国や地域、物件を見極めることができれば、大きなキャピタルゲインを得られるのが、海外不動産投資だ。また、日本の不動産投資の利回りが3~4%に対して、東南アジアであれば6~10%と高利回りな点も特筆すべき点と言える。

さらに、日本であれば築年数が数十年になる中古物件は建物の価値がほとんど無いとみなされてしまうが、築50年などの古い物件が多い欧米では、中古であっても建物の減価償却費を多く計上でき、税制上のメリットがある。

海外不動産投資のデメリットは、海外の金融機関からの貸付が難しく、現金での購入が基本となることだろう。さらに、「不動産契約に関する法律や免許などの制度が整っていない国もあるため、契約には注意が必要」とのこと。

物件が完成してもすぐに入居できないといった場合もあり、入居率は日本よりは低くなることを覚えておきたい。また当然ながら、為替レートによって不動産の売買価格や収益が大きく左右されることもリスクとしてある。

写真提供:Property Access株式会社

 

30代独身男性が始める不動産投資なら「国内VS海外」どっちがいい?

国内不動産投資と海外不動産投資それぞれの特徴を理解したところで、では、30代独身男性が始めてみるのならどちらが良い選択と言えるだろう?

風戸代表にアドバイスを伺ったところ、実に意外な回答が返ってきた。それは、まずはマイホームを購入してローンを組むということだ。「先に投資用物件で融資を受けていると、自宅用の住宅ローンを申し込むときに投資用ローンが債務のひとつとみなされ、住宅ローンの融資額などに制限を受けてしまうことがある」と、風戸代表。

もちろん、一生賃貸物件で暮らすというなら話は別だが、マイホームを持ちたいと考えているのなら、投資用物件よりも自分の住居を先に購入した方が良いそうだ。先に住宅ローンの融資を受けておき、その後に余裕があれば国内不動産でも海外不動産でも検討すれば良い。住宅ローンを先に受けて、後から投資用ローンを組むことは問題ないそうだ。

写真提供:Property Access株式会社

また、国内・海外を問わず忘れてはいけないのが、不動産は中、長期で考える投資ということ。「不動産は売却しようと思っても、3ヶ月~半年くらいはかかります。海外で価格上昇によるキャピタルゲインを狙おうと思う場合も、最低でも3~5年くらいのスパンで考えていくことが大切」だそうだ。

今回の風戸代表へのインタビューで明らかになったのは、不動産投資を行うのなら、まずは住宅ローンを利用して自分の住居を購入しておくということだ。将来の不動産投資を見据えて、物件選びや不動産購入のプロセスなどを学ぶ良い機会となるのかもしれない。

Makiko Sato

*Discovery認定コントリビューター

雑誌編集者や広告のプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのプランナー、エディターとして活動中。