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戦争から始まったサマータイムの歴史と廃止に向けたEUの動き

欧州委員会は、9月12日、夏の期間に標準時を変更する制度「サマータイム」の廃止を提案した。本来の目的であった夜間のエネルギー消費の抑制にあまり効果を出さなかったこと、健康面での悪影響など、不利益な面が目立つことが廃止の提案に繋がったのだ。

サマータイムとはそもそも何だったのだろうか。

 

サマータイムの歴史

標準時間を調整し、日中の明るい時間を有効活用するサマータイムは、19世紀に提唱する声があがっている。そして1908年、初めて法案としてイギリスの議会に提出された。

第一次世界大戦中、資源の節約を目的としてドイツが1916年4月30日から10月1日まで実施したのが最初のサマータイムとなる。同年、イギリスも1916年5月21日から10月1日までサマータイムを実施した。

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アメリカでは1918年に数ヶ月間実施した後、第二次世界大戦時の資源節約のために1942年2月から1945年9月まで、ルーズベルト大統領が年間を通したサマータイム制度「War Time」を導入。終戦後は夏の期間のみのサマータイムとなった。アメリカ占領下の日本でも実施されたが、多くの人の仕事に混乱を来したことや睡眠に関する健康被害が発生したために4年で廃止されている。

 

これからのサマータイム

前述したサマータイムによる健康被害に加え、交通事故の増加や情報機器などへの影響の観点から廃止の動きを見せている国は少なくない。2017年にフィンランドでサマータイム廃止の署名が7万以上集まっており、今年7月に実施した欧州委員会によるアンケートでは約460万件中84%が廃止を支持していた。

今回の欧州委員会によるサマータイム廃止の提案が、サマータイムを導入している国、これから導入しようとしている国に大きな影響を与えることは間違いなさそうだ。

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