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CMソングは人の感情にどう影響する?歴史とともに紐解くその仕組み

テレビやネットの広告では、その商品のイメージとなるCM(コマーシャル)ソングが使われている。常に耳に入ってくるその音楽をいつのまにか口ずさんでしまった記憶はないだろうか。

CMに使われている音楽や歌詞は、どのように人の関心を引いたり、購買意欲に結びついているのだろうか。

 

CMソングのはじまり

テレビやラジオなど放送用に限らず、CMソングは100年以上前からあった。

イタリアの大衆歌謡曲「フニクリ・フニクラ」は、カンパニア州ヴェスヴィオ山で1880年に開業したケーブルカーのCMソングだ。運営会社が開業を記念し、同州出身の作曲家ルイージ・デンツァに依頼して生まれたCM曲だ。「フニクリ・フニクラ」というタイトルは、イタリア語でケーブルカーを意味する「フニコラーレ」からとられている。

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その後、ナポリ・キアイアで開催されていた歌謡祭にて、ジャーナリストのジュゼッペ・トルコが歌詞をつけた「フニクリ・フニクラ」が披露された。(歌詞をつけたのは一種のジョークだった可能性もあるようだ)

この歌詞がついた「フニクリ・フニクラ」が世界最古のCMソングとされる。また、この曲の楽譜は1年で100万部以上売れており、フニコラーレの宣伝に大いに貢献したようだ。

 

CMソングの効果

心理認知学の分野では、特定の音楽によって人の感情を動かすことができるという研究結果がある。広告においては、気分が高揚する音楽や温かい音楽に企業名や商品名を取り入れた歌詞を加えると、聞いた者の関心はより高まるのだという。中でもスタッカートのリズムは気分を高揚させるだけでなく、温かい気分にもさせるという結果がでている。

ラジオ広告での実験では、馴染みのある音楽だと歌詞のないインストゥルメンタルの曲が、馴染みのない音楽には歌詞をつけた方が広告のメッセージが伝わりやすいのだそうだ。また、歌詞がない曲の方が広告メッセージがまるで歌詞のように認知され、さらに伝わりやすいのだという。しかし、一部の調査では、商品名や企業名を連呼するようなCMソングは商品の印象を悪くすることもあるとしている。

現代社会において、いつでもどこでも流れてくるCMソングだが、たまにはしっかりと耳を傾けて、どのような意図で使われているのか考えてみるのも面白いかもしれない。

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