石炭は古代ギリシアの鍛冶屋にとってマストアイテム?植物の化石「石炭」にまつわるアレコレ

現代の生活の中で触れることがあまりなくなった「黒いダイヤモンド」こと石炭。9月5日はそんな石炭の記念日「クリーン・コール・デー」だ。これは、1992年に日本の通産省(当時)が石炭の普及広報活動のために制定した記念日である。

 

石炭は古代ギリシアの時代にはすでに活用

石炭は、湖や沼の底に沈んだ植物が数千万年から数億年かけて地中の熱や圧力を受けて生成される。古生代の地質区分に「石炭期」があるように、この2億8000万年頃の地層から石炭が多く採掘されているのだ。地下資源としては埋蔵量が多いため、主に燃料として活用される。

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人類が石炭を使用していた歴史は長いが、最初に発見した人間は明らかになっていない。残されている最古の記録は紀元前315年の古代ギリシア。当時は鍛冶屋が金属などを加工する際の燃料として石炭を使用していたという。近い年代では、戦国時代の中国でも石炭を使っていたとみられる遺跡が見つかっている。また、ローマ時代のイギリスにおいても使われていたという記録が残っている。

12世紀終わり頃、なぜか使われなくなっていた石炭はイギリスで再発見という形で注目され、ヘンリー3世の時代に広く活用されていくようになった。18世紀になると、石炭燃料はイギリスの産業革命の起爆剤となった。産業革命以降、製鉄や蒸気機関などで使用する燃料として、石炭は近代社会の必需品になっていった。

 

環境破壊と有限な資源

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石炭を燃料にすることで知られているものの一つが火力発電だろう。現在では二酸化炭素排出量削減のため、世界中で石炭燃料からの脱却が進んでいる。一部の国ではクリーンエネルギーとして活用し続ける動きもあるが、イギリス、フランス、カナダなどは2030年までに石炭による火力発電を完全に廃止すると発表している。

石炭は現在、中国、アメリカ、ロシア、ドイツなどで主に採掘されており、2013年に確認されている埋蔵量は8,900億トンだ。このまま使い続ければ、あと100年程で尽きてしまうとのことだ。