Credit : C. Yamada

ちょっぴり幸せになれるかも?かならず四つ葉のクローバーを見つけ出す方法

幸運を呼ぶと言われる四つ葉のクローバー。じつはいつから幸運の象徴となったのか、はっきりわかっていない。その昔、ヨーロッパでは魔女が月夜に照らされた四つ葉のクローバーを集めて媚薬を作ったという話もあるそうだ。現代ではもっぱら恋する乙女の願懸けに使われたり、大切な人へのプレゼントとして重宝されているのではないだろうか。

一般的には白くて香りのよい花を咲かせるシロツメクサ(Trifolium repens)の複葉が四つ、またはそれ以上の小葉をつけているものを指す。赤い大きめの花を咲かせるアカツメクサ(Trifolium pratense、ムラサキツメクサとも)にもごく稀に四つ葉が見られることがある。ここでは、主にシロツメクサについて解説していきたい。

中央右寄りの葉の先がとがったものがアカツメクサで、左側の小ぶりな葉がシロツメクサ。四つ葉はどこにあるだろうか?(答:中央右寄り)Credit: C. Yamada

Scientific Americanによれば、シロツメクサの三つ葉の中に四つ葉が隠れている割り合いは10,000本に1本。稀だからこそ、幸運のしるしとされているのかもしれない。

たま~に五つ葉も… Credit: C. Yamada

でも、よっぽどの物好きでない限りは、そう簡単に四つ葉なんて見つけられるわけがないと思っていないだろうか?

幸運の四つ葉は、コツをつかみさえすれば、少々時間がかかるかもしれないが必ず見つけ出せると筆者は断言する。そのコツとは、以下のとおりだ。

①絶対にあると信じて探す。ある種の引き寄せの法則だろうか?「ない」と思っていても結局は見つからない。「ある」と信じて、肩の力を抜いて気楽に、気長に探そう。どんなクローバーパッチ(一株のシロツメクサが見せる広がり)にもチャンスは潜んでいる。

中央に四つ葉が Credit: C. Yamada

②葉の生育がよく、茎が長く、葉の向きが揃ったクローバーパッチがねらい目。植物の栄養状態が良好だと、ひとつひとつの葉が大きく、ほかの葉から離れているために見つけやすい。逆に、よく踏まれる所に育つシロツメクサの葉は密集して茎が短いため、葉と葉が重なり合っていて四つ葉を見つけにくい。

③立ったままで、ある程度の距離を保ちつつ、クローバーパッチ全体を面として捉える。しゃがみ込んでひとつひとつの葉のかたちを確認していく作業は効率が悪く、疲れやすい。立ったままの姿勢で少し前かがみになり、葉を真上から捉える角度でクローバーパッチを面として捉えてみよう。フォーカスを敢えて個々の葉に合わさず、全体を見る。すると、ほとんどの葉は三つ葉であるため、三角形のパターンが多いことに気づく。この三角形のパターンにはまらない葉こそが、四つ葉だ。

しゃがんだ体勢からのながめ Credit: C. Yamada
同じ場所を立ったまま真上から見たながめ。葉の輪郭が捉えやすい Credit: C. Yamada

④クローバーパッチの真ん中ではなく、端に多い。なぜか四つ葉は際に生えていることが多い。クローバーパッチが重なり合う場所でも多く見られるので、端から探してみよう。

⑤四つ葉がひとつ見つかれば、必ず近くにもうひとつ(やふたつ)ある。四つ葉のクローバーは、遺伝子的な突然変異から成るものである。アメリカのジョージア大学が2010年に発表した研究では、シロツメクサが3つより多くの小葉をつけることを抑制する遺伝子が特定された。すなわち、その遺伝子を無効にすることで、四つ葉、五つ葉、六つ葉…と小葉をつける数を増やしていき、最高で56枚葉を人工的に作り出せたそうだ。

四つ葉がひとつ見つかれば、その植物の遺伝子が変異しやすいということ。まわりを探せば、ほかにも四つ葉が見つかる可能性が高くなってくる。

Credit: C. Yamada

⑥3分同じ場所で探しても見つからなかったら、次のパッチへ移動。潔さも大事。四つ葉が見つからないということは、そのシロツメクサの個体に遺伝子の変異が起こりにくいということなので、ほかのクローバーパッチを探してみよう。

⑦幸運はどんなところに転がっているかわからない。道端にしょぼくれて生えている一見貧相なクローバーパッチに、案外たくさんのお宝を見つけることもしばしばだ。勘とフィーリングで「ここ!」と思ったらどんな場所に生えているクローバーパッチでも探してみよう。下を向いて歩くと、いいことがある場合もある。

Credit: C. Yamada

山菜採りの季節に、ワラビの姿が脳裏に焼きついて「蕨目」になるのと同様に、しばらく四つ葉を探しているとまぶたにの裏にクローバー模様が現れるようになってくる。そうなったら、あなたも立派な四つ葉探しのエキスパートだ。

 

山田ちとら

*Discovery認定コントリビューター

日英バイリンガルライター。主に自然科学系の記事を執筆するかたわら、幅広いテーマの取材とインタビューにも挑戦している。大学時代に断崖絶壁に咲く青いケシの花に憧れてネパールへ留学するも、ケシを見つけられないどころかトレッキング中トラブルばかりに見舞われて結局植物学から文化人類学へ転向。人間と自然の相互作用が研究テーマ。https://chitrayamada.com/

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