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太平洋に挑む冒険者たち…ヨットで横断した日本人と初めて日本へ渡ったアメリカ人

1989年8月30日、堀江謙一が小型ヨットによる単独での太平洋往復に成功した。堀江は1962年に日本人としては初となる兵庫から米サンフランシスコまでの太平洋単独横断の成功以降、世界中の海に挑戦し続けていた冒険家だ。

太平洋横断に挑戦する冒険家は堀江だけではない。今なお、世界中の挑戦者が太平洋横断に挑み続けているのだ。

 

太平洋を横断し、アメリカから日本へ来た最初の人物

アメリカから日本へと太平洋を渡って来た最初のアメリカ人は、元軍人で貿易商人のジョン・ケンドリックだった。1791年のことだ。

当時、アメリカは独立したばかりで新たな貿易ルート開拓に迫られおり、47歳だったケンドリックはボストンの実業家ジョセフ・バレルの組織が用意した船「コロンビア」の指揮を任された。ケンドリックらは東海岸から南米経由で太平洋に向かい、ハワイを経由しつつマカオへとたどり着いた。

そして更なる貿易相手を求めて1791年5月に日本の紀州へと立ち寄った。当時の日本は鎖国していたため、ケンドリックらは嵐で避難してきたと偽って入国。その為、日本でのケンドリックらの記録は、貿易に来たのではなく嵐によって漂着したことになっている。結局、交渉はうまくいかず、11日後に日本を離れることとなった。

その後ケンドリックは立ち寄ったハワイにて、祝砲に混ざっていた実弾が命中して死亡するというなんとも言えない最後を遂げている。

 

2018年、51歳が泳いで太平洋横断へ

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2018年6月5日、千葉県銚子市から米サンフランシスコを目指して男が泳ぎ始めた。彼の名前はベン・ルコント、51歳のフランス人だ。ルコントは1998年、米マサチューセッツ州ハイアニスからフランスのキブロンまで泳いで渡っている。その距離なんと6400キロ。73日かけて大西洋を横断した。

今回のルコントのチャレンジは、日本からアメリカ西海岸までというおよそ9000キロを泳ぎ切ろうというものだ。1日8時間泳ぎ、食事や水分は泳ぎながらか休憩のボートで摂取する。睡眠は支援船で行い、翌日はGPSのトラッキングデータを元に前日泳ぎ終えた場所からまたスタートするのだ。米西海岸に到着するのは半年後だという。

このプロジェクトには科学者チームも同行し、気候変動やマイクロプラスチックによる環境破壊、2011年の原発事故による海の影響など、様々な調査も行う。

これは、米ディスカバリーチャンネルとSeekerがスポンサーとなり、「The Swim」というプロジェクト名で随時Webなどで情報を発信している。2019年には一連の活動を長編ドキュメンタリー番組にまとめ、公開予定だ。

多くの人の心を掴んで離さない太平洋横断という大冒険。あるものは大きな帆船で、あるものは小さなヨットで、そしてあるものは己の肉体のみで、この冒険に挑戦し続けている。

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