お酒を飲むと異性が素敵にみえる効果は科学的に証明されている!?

お酒を飲むと異性が魅力的にみえてくる…こんな経験はないだろうか。
実はこの現象、英国圏では ビール・ゴーグル効果(Beer Goggles effect)と言われており、現象を科学的に評価する研究が多数報告されている。

 

英国の有力な学会誌The Independentに報告されたLewis G. Halseyらの研究では、アルコール41名、アルコールに見せかけたノンアルコールドリング(プラセボ)40名、オレンジジュース20名の101名を対象に実験が行われた。一般に人は対称性の高い顔を美しいと認識する。参加者に対称性の高い写真と非対称性の写真を見せて、好みとその対象性の有無について評価させたところ、全ての群で対象性の高い顔が好まれ、飲酒前は各グループでの対称性の認識には差はなかった。しかしながらアルコールを摂取すると、特に女性では対象性の認知力が低下することが分かった。これは、アルコールを摂取すると非対称な顔も美しい対象な顔と認識する傾向があることを示唆している。

 

また、Michary Lyversの研究では血中アルコール濃度と魅力評定値との関係について調査が行われている。この実験では80名の学生アルコー ル濃度を計測し, その後, 顔写真を見せてその魅力度を10段階で評定させたところ、 アルコール濃度と魅力度には相関性があり、アルコール摂取量が多い程相手を魅力的に感じることが示唆されている。

 

ビール・ゴーグル効果については興味深いニュースをBBC電子版が報道している。効果の程度を測定する数式をマンチェスター大学のNathan Eforonのグループが発見したというのだ。残念ながらこの研究については論文化はされていないため詳細は不明であるが、この式ではアルコール摂取量・明るさ・視力・距離等により効果の程度を予測できるとのことだ。

 

Beer Goggle効果のメカニズムについては、脳神経伝達物質であるドーパミン等の関連が示唆されているが明確には分かっていない。しかしながら、お酒を飲むと異性が魅力的にみえてくる現象は気のせいではなく、万国共通の事実のようだ。

冷たいビールを片手に友人・パートナー・同僚等と一杯が楽しみな季節。
くれぐれも羽目を外しすぎて後悔しない程度に、ビールと関係性を楽しみたいものである。

 

池田あやか

*Discovery認定コントリビューター

科学・アート好きの薬剤師。大学では主に超分子化学を専攻。科学の面白さを伝えようと、仕事の傍見て楽しい・触って楽しい科学イベントやサイエンスライターをしている。最近のお気に入りはモルフォ蝶の羽の構造色を利用したピアス。