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夏に大停電になったら?2003年北アメリカ大停電から学ぶサバイバル術

猛暑を生き抜くための力強い味方がエアコンだ。だが、もし大停電に見舞われ、すべての電気機器が使えなくなったらどうなるだろう。

2003年8月14日未明、ニューヨーク州をはじめとするアメリカ8州とカナダのオンタリオ州という広域にわたって大停電が発生した。この停電は5000万人以上に影響を与え、被害額は40億~60億ドルにものぼったとされる。停電から復旧するまで2日、一部地域では完全復旧するまで1週間を要した。

この大停電は、状況評価ソフトへのデータ入力ミスや送電線の管理を怠るなど、いくつもの要因によって発生した。

 

停電による健康被害

2003年北アメリカ大停電による死亡者は100人近くにのぼる。29時間で復旧したニューヨークでは、一酸化炭素中毒による死因が多かった。締め切った部屋でロウソクや発電機などを使用したためだ。それらを使用する際は、本来、換気を心がけなければならない。

ジョンズ・ホプキンス大学の研究者は、この停電中に死亡者が28%増加していたと話す。全体を見ると12人が事故死、38人が心血管疾患、3人が呼吸器疾患、37人が様々な健康問題によって死亡している。地下鉄やエレベーターに閉じ込められることによるストレスは、心臓発作を引き起こしたり喘息を悪化させるし、携帯電話が使えない状況で救急車が来るのは遅く、電気を使う家庭用の医療機器も利用できない状況だ。そうなると以前から健康上の問題を抱える人は死亡のリスクが当然高くなる。

また、エアコン使用や発電のために自動車をアイドル状態にすることは大気汚染にも繋がり、さらには呼吸器の状態を悪化させる可能性もある。ニューヨーク州保健局によると、停電中に呼吸系の問題で入院した患者は増えていたのだそうだ。

 

暑さへの対策は?

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2003年の北アメリカ大停電が起こった際、ニューヨークの日中の気温は30度を超えていたとされるが、エアコンや電気がつかない暗いオフィスを離れ、野外で過ごす人も少なくなかった。ただ、直射日光の当たる場所で過ごさざるを得ない人もいた。

ビルやアパートでは水を送るポンプが動作しなくなり、断水状態の場所もあった。部屋の中で熱中症にならないためにも常に水の買い置きを用意しておくほうが良さそうだ。

 

大停電を生き抜くには

結局のところ、こういった大停電を生き抜くのに重要なのは日頃の健康管理なのかもしれない。とんなトラブルにも迅速に対応できる体でいることは、生存率を大きく上げることだろう。だがニューヨーク州保健局の言うように、大停電による死亡のリスクを減らす最も直接的な方法は、停電を起こさないことであるのは間違いない。

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