EU版GPSのガリレオ、衛星打ち上げ成功…これでフル活用可能に

日本時間7月25日20時25分にフランス領ギアナのクールーからEU版「GPS」ガリレオの衛星が新たに4台打ち上げられた。今回宇宙に届けられた衛星が稼働することによりガリレオはようやくフル稼働できることとなる。

 

全地球航法衛星システム、ガリレオ

イタリアの天文学者で物理学者、ガリレオ・ガリレイの名がガリレオは、EU版「GPS」とも言える民間の全地球航法衛星システム(GNSS)だ。GNSS Asiaによれば、アメリカのGPS、ロシアのGLONASSなどは市民へサービスが提供されてはいるものの、あくまでも軍事システムであるため、必要に応じてサービスの中断があったり、精度が落とされたりする可能性がある。ESAのポール・ヴァーホフによれば特に西洋の経済活動の約10%がGPSに頼っている。そのため民間が管理するガリレオはそれらから独立して機能することができるという利点をもつ。

ガリレオはGPSやGLONASSよりも正確で信頼性があり、よりサービス範囲も広いものとなる。更にGPSやGLONASSと相互運用することも可能となっている。なおガリレオの全地球航法衛星システムはすでに農業や緊急救命サービスなどにも活用されているほか、ガリレオが利用できるスマートフォンもすでに市場に出回っており、それらのデバイスや活用一覧は「USE GALILEO.EU」で確認できる。

 

コンスタレーションの完成

今回の打ち上げにはアリアン5 ESロケットが用いられ、衛星コンスタレーションに23、24、25、26号までの4機が加わった。衛星はそれぞれ715kgで、予定通りに打ち上げから3時間36分後にアリアン5に備えられたガリレオ・ディスペンサーから2台の衛星が放たれ、その20分後に残りの2台が無事に放たれ、打ち上げられた衛星4台全てから無事に信号が受信された。

ガリレオのシステムは最終的には24台の稼働衛星に加え、6台の衛星軌道上のスペア衛星の、計30台が高度2万3222kmを周回する予定となっている。2016年末からすでにガリレオは稼働状態にあるが、衛星台数が増すことによりこれまでカバレージを拡大してきた。今回の打ち上げによりようやくコンスタレーションが完成し、フル運用が可能となるが、ガリレオのスペア衛星の打ち上げは未だ終わっていないため、今後も打ち上げが予定されている。