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SNSでさみしい思いをしないためには、対話型のコミュニケーションが鍵

インスタユーザーなら一度はこんな経験があるかもしれない。

フォロワー数もそこそこあって、友だちの投稿もマメにフォローして「♥」している。それなのに、新しい投稿を発信した直後に、誰も反応してくれないような心細い気持ちに襲われる――。

人と人とを繋げるはずのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)。知り合ったばかりの人とでも容易に連絡を取り合えて、お互いの人となりを知ることができる。また遠くに住んでいる知人、ずっと会っていない幼なじみ、前の職場の同僚たちなど、普段話す機会がない人たちの近況がリアルタイムでわかる便利で社交的なツールだ。

スマートフォンの普及と性能の向上により、もはやSNS、メール、チャットサービスなどから一時も身を離すことなく暮らせるようになった。つまり、常にデジタルメディアを通してだれかとつながっている生活が当たり前になってきている。

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スマホなしでは生きていけない

アメリカのシンクタンク、ピュー研究所が2015年に発表した調査によれば、いわゆる「ミレニアル世代」(1980年前後から2005年頃にかけて生まれた世代で、10代からデジタル環境になじんだ初の世代に当たる)の半数以上がスマートフォンなしでは生きていけないと答えたそうだ。

また、オーストラリアのセントラルクイーンズランド大学の講師2名がThe Conversationに寄稿したところによれば、ミレニアル世代10人のうち4人は人と会話するよりも多くの時間をスマートフォンに費やしていたそうだ。この研究結果は2016年のものなので、今はさらにその傾向が強まっているかもしれない。

ところが、これだけ現代人の生活に浸透してきているのにも関わらず、つなげるツールであるはずのSNSが逆に疎外感や孤独感を生み出しているとの研究結果も出ているのだ。

ある研究では、オーストラリア人はテクノロジーの普及により孤独感を募らせているとの結果が出た。この結果を踏まえて、セントラルクイーンズランド大学のカウリング講師とヴァンダーバーグ講師はこのように指摘している。人々を孤独にしているのはテクノロジーそのものではなく、その使い方のせいだ、と。

 

独りよがりな投稿は孤独感を生む

冒頭のインスタグラムの例をとって考えてみよう。

セントラルクイーンズランド大学の両講師によれば、インスタ、ツイッター、スナップチャットなどのスマートフォン向けアプリは「独白」状態のコミュニケーションを促し、参加者が様々な意見を出し合う「対話」が発生しにくいという。

独白には発信元のユーザーひとりの見解と正義しか表現されない。一人ひとりが自己完結している独白ばかりを発信していては相互性のあるコミュニケーションが生まれず、結果としてユーザーの孤独感を深めてしまうという。

もちろんインスタやツイッターなどにもコメントを残す機能はついているが、対話には非常に発展しにくいという。幼い頃一方的に親に叱りつけられた時のように、あなたがいくら「はい」、「そうです」と消え入りそうな声で相づちを打ったところで、それは会話とはいいがたい。

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もっと話そうよ

ではSNSをもっとうまく活用するために、「独白型投稿」から「多様性を包括する対話型投稿」に移行するにはどうしたらいいのだろうか。

まずはSNSの性質を見抜き、独白型になりやすいものは避ける。インスタ、ツイッター、スナップショットやフェイスブックはついつい言いたいことだけ言ってしまいたい形式をとっているので、あまり使わないか、または話題のふり方などに意識的に積極的要素を取り入れる。

逆にフェイスブックメッセンジャー、フェイスブックグループページ、チャットサービスやスカイプは対話を重視するアプリであるため、共通の話題や最新情報を分かち合うのに適している。もしSNSを使っていても漠然と寂しさを感じている場合は、こちらの類のSNSを使う頻度を上げるだけで連帯感を感じられるかもしれない。

さらに、これら比較的社交性の富んでいるSNSを使っている場合でも、自分が投稿する際には多様性を培うメッセージやコメントを送り、たとえ意見の不一致が生じたとしてもそれを「調和した不一致」として受け止めること。

それでも寂しいという人には、スマートフォンを置いて自分のまわりにいる人たちと話してみるのもいいかもしれない。生身の人間を相手にしていたほうが、SNSで返事やリアクションを待ちながらヤキモキしているよりもずっと能動的だ。面倒くさいかもしれないが、人との出会いは時に素晴らしいセレンディピティをもたらす。

 

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