銀河の形成と磁場の影響力

天の川銀河には、2000億個以上の恒星が存在している。しかし銀河の大きさは想定より小さい。本来あるはずの恒星が1兆個以上も足りないのだ。それはなぜか?

最近の研究では磁場が影響を与えたと考えられている。およそ100億年前、初期の天の川銀河は、単なる恒星の集団だった。時が経ち、この集団は回転し始め、円盤状に引き伸ばされる。そして、周りの恒星を引き寄せながら成長していった。やがて超新星爆発が起こると、その衝撃波によって円盤内に磁場が広がる。円盤が回るにつれ、磁力線は絡み合いながら伸びていき、銀河を覆った。これにより銀河の中心部に恒星をつくる物質が集まらなくなり、磁場が星の形成を阻止するかたちとなったのだ。

さらにもう一つ、天の川銀河の内部には、渦状に広がる強力な磁場が存在する。新たな学説では、この磁場が星の配置にまで影響を与えたとされている。地球から270万光年離れたところにある「さんかく座銀河」。ここでは恒星が銀河の渦に沿ってきれいに並んでいる。そこはまさに磁場が存在する場所。恒星の材料となるガスの塊が磁場に導かれ、渦に沿って集まったことで恒星が形成されたのだ。

さらに磁場は、天の川銀河だけでなく、地球や太陽にも存在する。数十億年にわたり、地球を取り巻く磁場のバリアは、太陽が放つ放射線から私たちを守ってきた。しかし太陽の磁場は時に大災害をもたらす凶器となる。

太陽の内部にある無数の磁場は、太陽の自転によって変形する。そこに膨大な量のエネルギーが蓄えられていくが、時に弾けることがあるのだ。弾けると蓄積されたエネルギーは、全て放出される。そしてこのエネルギーが地球の磁場にぶつかると送電線内に強い電流が流れ込んでしまう。やがて電力システムに影響を与え、停電が起きる。社会は大混乱に陥るだろう。磁場は、銀河形成だけでなく、私たち人類にも影響を及ぼすのだ。