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化石燃料依存の電力でエアコンを使うと、さらに暑くなり死者が増える?…米研究

石炭などの化石燃料による発電に頼る地域では、エアコンを使用し建物内を涼しくすることで、大気の汚染が増加し、大気汚染による死亡率も増加するという研究が発表された。クリーンな電力への移行の必要性が唱えられている。

 

エアコン、温暖化、もっとエアコン、もっと温暖化

化石燃料の発電に頼ると、温室効果ガスが夏の気温を向上させ、人々は涼しくありたいためにエアコンを使い、エアコンを使うことでエネルギーが消費されて温室効果ガス排出が増える。

この雪だるま式に大きくなる負の循環図はシンプルで誰でも思いつきそうなものではあるが、この循環プロセスの詳細を理解するのはそう簡単ではない。PLOS Medicineにて7月3日に発表された研究によると、ウィスコンシン大学マディソン校の研究者たちは様々なモデルを用いて地球が温暖化した状況での夏の使用エネルギー増加を分析した。すると、化石燃料で電力を作る地域では、それに伴い人への健康被害も増えるという結果が出た。

 

増える死者

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化石燃料から電気を作るのに生じるのは温室効果ガスだけではない。人への悪影響もある二酸化窒素、二酸化硫黄、PM2.5、オゾンなどの大気汚染物質も生じるのだ。研究ではこの負の循環で、将来アメリカ合衆国東部に限っても年間数千人の死者が出るとしている。

研究者たちは、これを変えるためには再生可能エネルギーへ移行すべしとしている。温室効果ガスを排出しないエネルギーでエアコンを使うことで負の循環を断つ…とまではいかないまでも、化石燃料エネルギーを使うよりは軽減できるというわけだ。

なお日本の経済産業省資源エネルギー庁の2017年度の資料によれば、2016年度の日本の電力における化石燃料依存度は89%。再生可能エネルギーへの移行はそう簡単なものではないが、少しずつでも始めて行かなくてはならない。

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