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人がよく訪れる場所の数は決まっている?…その数は25程度との研究結果

人が日常的に訪れる場所は25カ所程度だという研究結果が示された。どうやらこの数は人間関係の認知的上限を示す「ダンバー数」にも関係があるようだ。

 

よく行く先は25カ所

人が頻繁に訪れる場所の数を探るというこの研究は、ロンドン大学、デンマーク工科大学、そしてソニーモバイルコミュニケーションズの研究者らにより行われた。

ZME Scienceによれば、この研究はまず1000人の大学生を対象に行われた。チームは大学生は他の人々よりも平均的に活動的でより多くの場所を訪れるだろうと考えたのだ。だが、その後世界中の様々な習慣を持った4万人を対象に24ヶ月以上にわたって研究を行っても、この数は変わらなかった。

そしてその数は25まで。国や性別、習慣は違おうとも、一人の人がよく訪れる場所は25カ所もしくはそれ以下だという。しかもこの訪れる場所というのは変化するものの、25という数は変わらないのだ。

研究に関わったアンドレア・バロンチェッリ(Andrea Baronchelli)博士は、人間は常に好奇心とめんどくささのバランスを取ろうとしている、と記している。ここで例として挙げられているのはレストランやジムだ。例えば、新しいレストランやジムにも行ってみたいと考える一方で、すでに知っていて好んでいる場所は利用したい、というこのふたつのバランスを天秤に掛けたうえで、よく行く場所の数が25に落ち着くというわけだ。

 

社会関係とも関係?

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とは言え一日は誰にとっても24時間。これはただの時間的制約ではないかと考えることもできるだろう。しかし研究では、この制約を生み出すのは時間が無いからでは無いともしている。この25カ所という制約には、人が保つことの可能なアクティブな社会的相互作用(active social interaction)の数が関連していることが示唆されているのだ。

バロンチェッリによれば更なる研究が必要とのことだが、この点には人の社会関係の数の制約を表す「ダンバー数」との相関関係が見られると研究はしている。ダンバー数は進化人類学者のロビン・ダンバーが唱えた個人の持つ社交関係の認知的な上限を示すもので、人の持つ脳の大きさの制約により、社会集団の上限を約150人と示すもの。

ということは霊長類の脳の大きさにより変動するダンバー数と同じく、今回調べられた日常的に訪れる場所の数も脳の大きさと相関性が見られるのかもしれない。

 

公共空間のデザインに

Nature Human Behaviourで6月18日に発表されたこの研究は、社会的認知と人の移動との関連を初めて示したものとのことで、今後の研究では今回の結果を基に人の移動のモデリングをより優れたものにしたいとしている。そうすることで、将来の公共空間や公共交通システムのデザインに役立てることができるのだ。

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