Credit : Ana Livecchi / The Ohio State University

ポップコーンを箸で食べたらおいしさ倍増?フツーじゃないやり方だと日常をもっと楽しめるという実験結果

ポップコーンをお箸でつまんで食べると、よりおいしく感じられるという実験結果がある。

お箸に慣れ親しんでいる日本人としては新しみを感じないかもしれないが、ものは試し。いつものことにちょっと変わったやり方で取り組むだけで、集中力がアップしてより満足感を得られるそうなので、試してみる価値はありそうだ。

 

飽きることは不経済

いくら好きなことでも、毎日おなじ繰り返しではどうしても飽きてしまうもの。「飽きてしまうことは、じつはビジネスにとって大きな課題」だと指摘するのはオハイオ州立大学のビジネススクール所属、ロバート・スミス助教授だ。

いくら美味しいと評判のパンでも、毎日おなじでは買うほうもさすがに飽きてくる。すると客足は徐々に途絶え、ビジネスは衰退していってしまう。

また消費者の観点から見ても飽きることは不経済だ。ひとめぼれしたスニーカーに初めは気分が弾んでも、日を増すごとに高揚感が薄れていく…。そんな時、典型的な反応は新しいモノに買い替えてしまうこと。それでは出費がかさむし、ゴミが増えて環境にもよくない。

そこで、スミス氏はシカゴ大学のエド・オブライアン教授とタグを組み、あたりまえのことを新しい方法で行うことによって楽しみや喜びを活性化させるいくつかの実験を試みた。

 

あたりまえその①:ポップコーンを食べる

オハイオ州立大学のプレスリリースによれば、まず最初の実験では68人の被験者のうち半数には手で、また半数にはお箸でポップコーンを10粒ずつ食べてもらった。(実験は「ゆっくり食べることの研究」という偽りの名目で行い、なるべくゆっくり味わって食べてもらったそうだ。)

実験後にどのぐらいおいしかったか、またどのぐらい楽しい体験だったかなどを評価してもらったところ、お箸で食べた被験者のほうがポジティブだった。

また、お箸で食べた人は食べる行為にもっと集中し、そのおかげで深く味わえたと報告した。

 

あたりまえその②:水を飲む

次の実験では300人の被験者を対象にオンライン調査を行い、なるべく「新鮮で、斬新で、楽しい」方法で水を飲んでもらい、その体験を評価してもらった。

マルティーニ用のおしゃれなグラスで水を味わう人から、封筒に水を満たして飲み干す人、ネコのように舌でピチャピチャなめる人…など、あらゆるユニークな飲み方が編み出された結果、水が普段よりおいしいと感じた人が続出した。

 

あたりまえその③:動画を視聴する

3つ目と4つ目の実験では、GoProカメラで撮影された躍動感あふれるオートバイの動画(長さ1分)をぜんぶで3回視聴してもらった。

まず2回立て続けに観てもらい、どのぐらいおもしろかったかを評価してもらった。そして3回目の視聴時だけ、3分の1は今まで通りに、3分の1は映像を逆さまにした状態で、また3分の1には人差し指と親指で「手メガネ」を作ってもらい、その状態で同じ動画を観てもらった。

すると予想通りに「手メガネ」をした人たちが一番楽しかったと評価した。逆さまの動画を視聴した人たちに関しては、確かに新しい体験だったには違いないが、その新しさが映像の理解度を下げてしまったため不評だったそうだ。

しかしこれだけでは動画が楽しかったのか、それとも手メガネが楽しかったのかが判然としない。そこで研究者たちは視聴後に動画をダウンロードできるようしたところ、動画を気に入ってダウンロードした人は手メガネ組が3倍も多かったそうだ。

 

あたりまえを打破せよ

最後の実験結果からは、手メガネをして普段とは違う視聴方法をとった人たちのほうがより動画に集中し、その内容を楽しめたことが伺える。

どんなに飽き飽きしている行動やモノでも、この実験のようにちょっと遊び心を加えれば本来の良さを再発見できるかもしれない。

またいつものアレか…とは思わずに、思い切ってクリエイティブに新しさを開拓してみてはいかがだろうか。日常にスパイスを効かせるだけでなく、お財布にもやさしいかもしれない。

 

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