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【人類は火星へ向かう】第2回:火星コロニーへの移住は実現可能なのか、イーロン・マスク氏語る

火星にも行ける巨大ロケット「BFR」の開発を進める、宇宙開発企業「スペースX(SpaceX)」を率いるイーロン・マスク(Elon Musk)氏。

その最終的な目標は、40年〜100年かけて火星に100万人規模の居住可能な都市「コロニー」を作ることにある。

なぜ人類が火星に住む必要があるのか、そしてどのような火星コロニーが想定されているのか、この記事では検証してみよう。
 

人類の存亡をかけた火星移住

Diego Donamaria/Getty Images Entertainment/ Getty Images

火星は平均気温がマイナス50度程度と極めて低く、また大気は薄く成分もほとんどが二酸化炭素だ。さらに人体に有害な太陽風の影響を大きく受け、液体の水も見つかっていない。人が生存するにはあまりにも厳しい環境だろう。

しかしマスク氏によれば、地球にも大きなリスクはある。それはAI(人工知能)の暴走、そしてそれに続く第三次世界大戦の勃発だ。

そんな未来に備えて、マスク氏は「人類の文明を残すために」月や地球のコロニーが必要だと主張している。
 

火星コロニーの建設プラン

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先述したように、火星はそのまま人が住めるような環境ではない。そこで、住居などの生活基盤をドームですっぽりと覆ったコロニーの建設が必要となる。

マスク氏は以前に、カーボンファイバーのフレームとガラスを組み合わせたドームを作り、その内部を加圧することで生存可能な空間が作り出せると説明している。

コロニー建設には発掘用やトンネル採掘用のロボットが利用され、人の手を借りずとも自動で作業が進められる予定だ。
 

鍵となる水と燃料の生産

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しかしいくらコロニーを建設しようと、人間の生存にはまず「水」が必要だ。さらに、将来的には火星から地球へとロケットで帰還するための燃料も確保しなければならない。

実は、火星の地中には豊富な水(や氷)が存在していると報告されている。過去の火星には豊富な水が地表に存在していたと予測されており、地中の氷はその痕跡なのだ。

水は飲料水以外にも重要な使い道がある。それは、空気中の二酸化炭素と反応させて「メタン」と「酸素」を生成し、ロケットの推進剤として利用できることだ。つまり、火星で生成した燃料でロケットを打ち上げ、地球へと移動することも可能になる。
 

生きているうちに火星移住が実現?

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マスク氏は、火星行きのチケットの価格を将来的に20万ドル(約2200万円)程度に設定したいと語っている。もちろん危険も伴う火星への移住プランだが、はたしてマスク氏の賭けにのる人類はどれだけ現れるのだろうか。

 
「【人類は火星へ向かう】第1回:スペースXの巨大ロケット、火星に到達するための仕組みとは」の記事を読みたい方はこちら

塚本直樹

*Discovery認定コントリビューター

IT・宇宙・ドローンジャーナリスト/翻訳ライター。フリーランスとしてドイツを中心にヨーロッパにて活動しつつ、日本でのラジオ出演やテレビ、雑誌での解説も。 @tsukamoto_naoki

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