水漏れが止まらない!そんな時、あの耳障りな音をお手軽に消す方法

ぴちゃん… ぴちょん… ぴちゃん……。

どこかで水滴がしたたる音。雨漏りか、それとも緩んだ水道の蛇口か。終わりのない連続音に神経を逆なでされる人も多い。多くの怪談に登場し、古くは拷問にも使われた。

一滴ずつしたたり落ちる水がやがて岩を凹ませてしまうように、身動きがとれない状態の人間の額に水滴を一定間隔で落とし続ける。大したことのないように見えて、じわじわと被験者の精神をむしばんでいく残酷な水責めだ。米ディスカバリーチャンネルの『怪しい伝説(Mythbusters)』の番組クルーは実際に水責めを体験し、その充分すぎるほどの破壊力を実証している。

Credit: Discovery Channel

さて、その恐怖の音だが、つい最近になってやっと発生原理が解明されたそうだ。少なくとも100数年間も科学的な関心が寄せられていたものの、誰も実態をつかめていなかったのはちょっと意外ともいえる。

音の謎に終止符を打った科学者は英ケンブリッジ大学のアヌラグ・アグラワル氏。きっかけは泊りがけに聞いた友人宅での雨漏りの音だったと大学のプレスリリースに語っている。

好奇心に駆られたアグラワル氏は、さっそく超高速度カメラ、マイクと水中マイクを使って実験してみた。

Credit: Phillips et al. via Scientific Reports

水滴が水面を打つと、そのインパクトで水面下に凹みができる。しかし表面張力がすばやく働いて凹みを押し戻そうとするため、水が押し上げられてしぶきが上がる。この一連の動作が音を立てているというのが今までの仮説だったが、じつはもっと深いところに音源があった。

水面下にできた凹みが押し戻される時、表面張力があまりに速く働くので空気泡が水中に取り残されてしまう。この空気泡がいわばピストンのように空気中に押し出される時に水面を振動させ、その波長が空気を伝わって私たちの耳に届くそうだ。

100数年間の謎の正体は空気泡だった。その正体は画面下方の透明な球体として超高速カメラに収められている。

アグラワル氏はなんと「ぴちょん」を消す方法も編み出している。それは単純に水面張力を弱めるために、食器洗い洗剤などを数滴たらすだけ。凹みを押し戻す力が弱まるため、空気泡が形成されなくなるそうだ。

もしおふろの蛇口が緩むようなことがあったらぜひ試してほしい。その前に、まずは水道工事の手配も。