なんともリアルなガイウス・ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザーとも)の再現像が作られた。少々不格好にも見える頭の形だが、リアルさを追求した像だという。
カエサル像

カエサルは紀元前100年~紀元前44年ごろを生きたとされる共和制ローマの政治家であり軍人。戦いに勝利して記した「来た、見た、勝った」という言葉や、暗殺された際に放ったとされる「ブルータスよ、お前もか」などの言葉に聞き覚えのある方もおられるのではないだろうか。
今回作られたリアルなカエサルの再現像は、オランダ、ライデン国立古代博物館の考古学者トム・バウテドープ(Tom Buijtendorp)にがカエサル関連書籍を執筆したのに合わせ作られたもの。
頭が大きいのはリアリティーの追求

その元となったのは同博物館所蔵のカエサルの胸像だ。この胸像は鼻や頬など一部破損していたため、この胸像を3Dスキャンした後、「トゥスクルムの胸像」として知られるカエサルの胸像を用いて欠損部分を補っている。
この再現を担当したのは考古学者で形質人類学者、そして顔の復元の専門家でもあるマヤ・ドホロシー(Maja d’Hollosy)だ。まるで血の通っているかのようなリアルさは、シリコン成形によって出されている。
なんだかアメリカのコミックに登場するキャラクターをも彷彿とさせる頭部の膨らみは、別にカリカチュアとして造形されたものではなくリアルさの追求なのだという。HLNに語るバウテドープによれば、このような頭部の膨らみは難産の際に生じることがあるとのことだ。
ライデン国立古代博物館によれば、この胸像は同博物館で6月22日にお披露目され、8月末まで展示されるとのことだ。