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胎児300人に音楽を聞かせたら…クイーンが人気上位にランクイン

究極の胎教、それともただのノイズ?

妊娠中期の胎児に音楽を聞かせると、口を動かしてあたかもしゃべったり歌ったりしたいかのような反応を見せるそうだ。ただし、お腹の外で音楽を鳴らしてあげるのではなく、ダイレクトに膣内スピーカーで聞かせてあげないと効果がないらしい。

スペインの医師グループが発表したところによれば、クラシック音楽、ポップス、ロック、アフリカンポリリズム、インドの読経、スペインのクリスマスキャロル…と様々なジャンルの音楽を妊娠18週目から38週目までの胎児300人に15曲ずつ聞かせたところ、多くの赤ちゃんが身体的な反応を示した。口を開けたり、唇をゆがめたり、舌を出し入れしたりと、まるで声を出すようなそぶりを見せたという。

研究者たちによれば、これは音楽によって胎児の言語を司る脳内経路が刺激された証拠だという。すなわち音楽を聞いた胎児がコミュニケーションを図ろうとしているサインではないかと考えられるそうだ。これが本当なら、赤ちゃんの知的な発育は胎内ですでに始まっていることになるが…。

 

ランキング上位は

気になるランキングだが、堂々1位はモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。研究レポートによれば、胎児たちの91%が口を動かし、73%がベロを突き出して反応した。

2位はスペインの混声合唱で歌われたクリスマスキャロルで、91%が口を動かしたのに対し、ベロ出しは30%に留まった。これはひょっとしたら実験が行われたのがスペインだったため、スペイン語を母国語としていることが影響しているかもしれない。

そしてわずか1ポイント差で3位になったのはイギリスの伝説的ロックバンド、クイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』で、90%以上の胎児が口を開け40%が舌を出した。フレディ・マーキュリーが魂を歌い込めた複雑で絶妙なハーモニーに心を打たれた…かどうかはわからないが、胎児にとって聞きやすい高めの音程だったのかもしれないとのこと。

全体的にバッハ、プロコフィエフ、シュトラウスなどの愛されクラシックが80%以上の好反応を見せたそうだ。クラシック音楽は新生児からも好かれることがすでにわかっており、どうやらワニにも好まれるらしい

アフリカの伝統的なドラムビートに躍動感を感じた胎児は80%。インドのお経、またスペインのクリスマスキャロルも同等に80%と好反応だった。

ところがポップスとなると好みが大きく分かれたようだ。胎児たちに圧倒的に人気だったのは既出の『ボヘミアン・ラプソディ』。お次に人気だったのはヴィレッジ・ピープルの陽気な『Y.M.C.A.』で、シンプルなメロディーラインがウケた可能性があるそうだ。

逆に胎児にそっぽを向かれてしまったのは、シャキーラ、アデルなどの歌姫やビージーズで、60%以下の反応しか得られなかったそうだ。日本でかつて大ブレークした『恋のマイアヒ』でさえ、そのダンサブルなビートとはうらはらに不人気だった。

なお、これらの音楽はお腹の外から鳴らしても、腹部の分厚い壁に阻まれて胎児には届かないそう。そこで研究者たちは独自の『Babypod』なる膣内スピーカーを開発し、おまけに販売までしているのがスゴイところだ。

余談だが、主任研究員のマリサ・ロペス=テホン氏はノーベル賞のパロディー版であるイグノーベル賞の受賞者でもある。

究極の胎教か、それともただの迷惑か。本当のところ胎児たちが音楽をどのように受け止めたかは知る由もない。ふだん外部の音から遮断されて平穏な世界に暮らしている胎児にとって、どんな音楽であっても刺激的なのは間違いないと研究者たちは書いている。赤ちゃんと一緒に音楽を楽しむのは、生まれてきてからでも遅くない?

 

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