火事にもシロアリにも強くゴミも減らせる魔法の建材…キノコレンガ

合成プラスチックや集成材より安価で環境に優しくて、燃えにくいしシロアリにも強い建材…それはキノコと米のもみ殻、ガラス片でできたレンガだ。

 

夢の素材、キノコレンガ

オーストラリア、ロイヤルメルボルン工科大学では、カワラタケ(Trametes versicolor)というキノコを使用した菌糸体合成物が研究しており、5月29日のFire and Materialジャーナルに発表された。

材料は米のもみ殻と廃棄された細かいガラス片、そしてカワラタケ菌でできたこの「キノコレンガ」には他にはない利点が存在するのだ。

 

燃えにくく、シロアリに食べられにくい

シリカを多く含むこの素材はポリスチレンやパーティクルボードなどの人工的に作られた素材と比べ、燃える速度が遅く、燃える際に放出する煙や二酸化炭素も少ない。

また、それだけでなく、オーストラリアで年間15億豪ドル(約1200億円)の被害を出しているというシロアリに対してもキノコレンガは有効だ。これは、もみ殻とガラスに含まれるシリカをシロアリが好まないことによる。木材と竹材、そして米のもみ殻などをシロアリに食べさせた実験では、もみ殻が一番質量損失が少なかったという実験結果がでている。

 

ごみ削減にも

また、廃棄されたガラスや米そのものではなくもみ殻という、どのみちごみとして埋められるか燃やされる定めの素材を用いることは、コストを抑えるという面だけでなく、ごみを削減という面でもプラスだ。The Conversationに寄稿する今回の研究者たちは、最近中国がオーストラリアからのリサイクルごみの輸入に規制をかける中で、日本の徳島県上勝町やスウェーデンなどのようにゴミ排出をゼロに近づけるためにも、このような思い切った取り組みが重要だとしている。