Credit : Creative Commons

核攻撃は実行した国の国民も犠牲になる…研究で導き出された核の秋とは

世界中には1万5000の核弾頭があるとされる。しかし100以上の核弾頭による攻撃が行われれば、実行した国の国民も犠牲になると最新の研究で予測された。「核の秋」による食糧難によって。

 

9カ国、1万以上の核弾頭

Safetyジャーナルで6月14日に公開された研究では、もしも核所有国が他の国を核攻撃した場合、その環境に与える影響から、核兵器の所有数上限が導き出されている。

Credit: Creative Commons

研究では、核攻撃された都市の可燃物質を考慮に入れ、核攻撃で大気中に巻き上がることで太陽が覆い隠されることや、大気の汚染などをモデル化した。ここではそれにより生じる「核の秋(nuclear autumn)」が生じるとしている。これはいわゆる「核の冬」よりも小規模なもので、大規模な核戦争ではなく、より地域的な核攻撃を想定したもの。それでも日光の不足や気温低下、放射性降下物などにより核の秋が生じれば世界の農作物も不足していくという。

このような状況になれば、攻撃を行った国も、自らの核攻撃の結果として自国民に核の秋による被害が出てしまうのだ。例えばこのモデルでは、アメリカが1000発の核弾頭を放った場合、2001年のアメリカ同時多発テロ事件での死者数2996人の50倍近い、14万人のアメリカ国民が飢え死ぬとしている。

研究では、これが起こらないようにするための核弾頭の数は「100」であると結論づけている。これだけあれば核抑止力となると共に、核の秋が生じなくて済むと言うことだ。この結果に基づき核兵器削減が進めば、世界の核兵器の数は900以下となるはずだが…。

RELATED POST