Credit : NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona

隕石衝突跡から伸びる漆黒の一筋…アート作品のような火星の雪崩

何かが爆発したかのような痕跡から、黒い一筋の船が飛び出す。白と黒のコントラストが強くて、なんだかアート絵画かコミックの一コマのようだが、実はこれ、火星のクレーターと、そこから伸びる埃の雪崩の跡なのだ。

スロープ・ストリーク

この画像はマーズ・リコネッサンス・オービターの搭載する高解像度カメラ「HiRISE(High Resolution Imaging Science Experiment)」で撮影された。便宜上NASAはこれを「雪崩」と形容しているが、実際には「スロープ・ストリーク(傾斜筋 / slope streak)」と呼ばれるもので、雪ではなく、傾斜面に積もった埃が雪崩のように流れてできるものとされる。色が真っ黒に見えるのはコントラストが高くなっているせいだ。

以前マーズ・リコネッサンス・オービターが「魔の手」のように広がる雪崩の写真を撮影していたのをお伝えしたのを覚えておられる方もいるかもしれない。あれも今回のようなスロープ・ストリークだ。

 

火星の地形はまるでアート

Credit: NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona

NASAによればこれは特に最近できたものではなく、10年以内にできたもの。クレーターの大きさは僅か5m。だがこの場所は斜面になっていたため、隕石の衝突により埃の積もる斜面が不安定となり、雪崩が生じた。雪崩はここからなんと1kmも続いているという。だがそんな事実を知らないで写真を見れば、これがなんであるか判別するのは難しいことだろう。

先日はマーズ・リコネッサンス・オービターがココアパウダーをまぶしたティラミスのような火星の写真を写していたが、火星の地形写真はまるでアート作品のようで、どれも面白い。

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