Credit : Creative Commons

気球吊り下げ型の紫外線望遠鏡の中にハヤブサの赤ちゃんが入ってしまう

宇宙を観測するための望遠鏡の中に、なんとハヤブサの赤ちゃんが入り込んでしまうアクシデントがあった。

 

Fireball

「Fireball-2」は今年9月打ち上げ予定の巨大紫外線望遠鏡。高さ5.5m、重さ1360kgあるこの望遠鏡だが、地上に設置するわけでも、宇宙から観測するものでもなく、これをゴンドラに乗せて気球から吊り下げて微かな銀河間物質を観測するというもの。これはNASA、NASAのジェット推進研究所、コロンビア大学、カリフォルニア工科大学、マルセイユ天体物理学研究所による共同プロジェクトだ。

しかし去る6月9日、ニューメキシコ州フォートサムナーの望遠鏡を格納しているハンガーを開けると小さな赤ちゃんハヤブサ(アメリカチョウゲンボウ)が飛び込んできて、内部が開けられていた望遠鏡の中に入り込んでしまったのだ。

 

ハヤブサの赤ちゃん

この出来事の一部始終はカリフォルニア工科大学の博士研究員でFireball-2の探知機部分に関わるエリカ・ハムデン(Erika Hamden)がツイッターで画像や動画と共にシェアしているほか、LiveScienceにそのときの様子を語っている。

それによればハヤブサの赤ちゃんは望遠鏡構造内部の分光器の入っている筐体にしがみつき、羽をバタバタと羽ばたかせて鳴き、まるで怒っているかのようだったそうだ。どうやらここまで飛び込んできたはいいものの、まだ空飛ぶ練習中なのか飛び立つことはできなかったようだ。
傷つきやすいレンズやミラー部分を爪や羽で引っ掻いてしまわないかと研究者たちはヒヤヒヤしていたようだが、無事に望遠鏡にダメージを与えることなく捕獲成功。

その後ハンガーの外に箱を置き、シャーレに水を入れて、近くにあった一番柔らかいもの滅菌ワイパーをベッドに仕立て、そこにハヤブサの赤ちゃんを入れてあげた。数時間後に確認してみるとハヤブサの赤ちゃんは箱の中に入ったままだったが、その30分後に再度見に行くといなくなっていたという。

 

吉兆?

Credit: Creative Commons

ハムデンはツイートで赤ちゃんハヤブサの事件はFireball-2望遠鏡にとって吉兆であると思う、と語っている。またハムデンはハンガー周辺で撮影されたと思しきトカゲなどの写真もシェアしている。

なおFireball-2の先代機となる「Fireball」は2007年に打ち上げられたもののワイヤが切れていたことで望遠鏡の向きをコントロールできず、気球と共に望遠鏡が回転してしまい、本来ならば2時間かけて観測するはずの微弱な銀河間物質を観測することはできなかった。

これが吉兆であることを願い9月の打ち上げを待とう。

RELATED POST