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【プロが教える転職術】面接前に緊張のスパイラルに陥ってしまうあなたへ

面接を受ける際、誰しもが緊張し、恐怖を感じてしまうのではないだろうか。それもそのはず、自分の人生にとって大事なことだからこそ緊張するのも当然だろう。

ただ、あまりにも緊張しすぎるのは良くない。例えば、オリンピックで優勝できるほどの実力を持ちながらも、本番ではその実力を発揮できず、結果、銅メダルに収まってしまう選手がいる。これは実際に実力がなかったわけではなく、あまりにも緊張しすぎて本来持っている力を発揮できなかった結果にすぎない。

あなたがしてはいけないことは、“これに自分の人生がかかっている”と思い込んでしまうこと。だって、そんなことは絶対にないのだから。

面接前は、この面接がこの世で一番大切なことに思えたとしても、結局はその後の自分のキャリアを具体的に決定できるものではない。なぜって?世の中は圧倒的なスピードで変化を遂げていて、今から5年後何をしているかなんて誰にも予測できないのだから。

何にせよ、面接の結果は自分ではどうにもできない。その結果に自己評価を結びつけるなんて一層マイナス思考になってしまうだけだ。自分でコントロールできないことに対しては無理をせず、気にしないこと。

と、言いながら、僕自身も苦手な面接を幾つも乗り越えてきた。そこからの学びをいくつかあげてみようと思う。

結果がでるまではごまかせ

本格的な面接を受けたことがなければ、初めての場で自分の本来の実力を発揮できないのも当然だ。それから、自分と同じ場に立った人が数多くいることも理解しなければならない。たった一回の顔合わせで自分の能力全てを把握してもらい、自らの主張を全て理解してもらうのは無理なことだ。唯一できることは、いい印象を与えることくらい。いい印象を残すには、笑顔でアイコンタクトを取り、自信を持って振る舞うことが重要だ。

自信がなくても自信も持っているように振る舞うと、周りはあなたの事を出来る人と認識する。実際、ある研究の実験においてグループプロジェクトのメンバーに積極的に振る舞ってもらったところ、実際の能力は別として、全ての要素で高い評価を得ることができたと言う。

準備せよ

俳優のジョニー・デップは、がっかりしたくないからという理由で、過去に自分が出演している映画を決して振り返らないそうだ。自分がした行動を自己評価に結びつけてしまうと、うまくいかなくなった時にありえないほどのダメージを受けることになる。

私は自分の声を録音することがもともとは嫌いなのだが、この「録音」という方法がものすごく効果があることを実感している。成功しているアスリートや講演者は皆、自分のパフォーマンス、テクニックやプレゼンの弱点を知るために自分の声を録音したり、動きを録画したりしている。もし、あなたが友人の前で練習したくない場合には、これはすごく有効な練習方法だ。僕自身、いつもスマートフォンで自撮りをして勉強している。

初めて自分の声を聴く時は戸惑い、嫌気がさすかもしれない。のたうち回って逃げたくなるかもしれない。でも、大丈夫。何度か繰り返しているうちに慣れてきて、自己分析が出来るようになる。例えば、何回“えーと”と自分が発しているのかなど、今まで気が付かなかった自分についての多くの事を学ぶ素晴らしいきっかけになるだろう。そして、実際に自分の姿を見て、聞いて、上達していく過程で覚えていてほしい。あなたはジョニー・デップの一歩先を行っているということを。

オンライン動画を見よ

自分が関わっている業界で活躍している人のオンライン動画を視聴したり、おもしろい話を聞いたり、読んだりする時間は自己投資の時間として非常に大事だ。自分の感情や気持ちを観察し、分析するといい。どのような時に気持ちがたかぶるのか、聞いている時にどのような感情が生まれてくるのか、楽しいのか悲しいのか、それとも怒りや恐怖なのか。分かりやすく簡潔だから気持ちがいいのか、それとも巧みな話術に流されているだけなのか。もちろん、チャーチル元首相やマルコム・グラッドウェルのような著名人のスピーチを聞けば色々勉強になるだろうが、有名人の動画である必要は決してない。

例えば、自分の関心や興味がある分野の人が話しているものを見たり聞いたりするのでもいい。相手の立場がどのようなものでも、どのようなメディアでも良い。オンライン上でのニュースでもドキュメンタリーでも、何かしらの業界イベントでも良いので、話している人の姿を見て、表現方法を学び、そこから何かしらを得ることが大事なのだ。

ストレスを感じている中で練習せよ

冷房の効いた部屋で、薄手のパジャマを着て鏡の前で練習せよ…とは言わない。実際の面接の場でそれに近しい状況に陥ることは、ほぼないと断言できる。だが、面接というものは自分が思うほどいい形で終わらないことがほとんどだ。ほんの小さなことがきっかけでペースをつかめなくなることもしばしば。もしかすると、面接へ向かう最中のバスが遅れてギリギリの到着になることもあるかもしれない。下手をすれば、準備していた履歴書に子供たちが吐くことだってあるかもしれない。せっかくアイロンをかけたシャツではないシャツを着て家を出てしまうかもしれない。渋滞に巻き込まれるかもしれない。面接室があまりにも蒸し暑く、汗が噴き出るかもしれない。お腹が痛いかもしれない。

どのような状況が待ち受けているか分からないからこそ、様々な局面を想定して練習をすることをお奨めしたい。疲れて帰宅した夜23時に練習をしたり、反対に朝目覚めてすぐ、コーヒーを飲む前の早朝5時に練習したり、サウナで座っている時に練習したりしてみてはどうだろうか。通勤途中で心拍数が上がっている時に練習すれば、実際の面接時と同じような心拍数を体験できるだろう。動物園でうるさくしている動物のそばで練習してみたりと、色々な環境下に自分を置いて練習してみることが大事だ。

反対に、実際の面接を想定して似たような環境で練習することも出来る。面接へ着ていく予定の服を着ての練習はどうだろう。オフィスのような環境の中で実際に練習をするとか、方法はいくらでもあるのだ。練習をすればするほどその分実力を発揮できることは間違いないのだから。

そして最後に…

相手に自分のことを印象付ける鉄板ネタをひとつ用意できれば、完璧だ。

 

Misha Yurchenko(ユルチェンコ ミーシャ)*Discovery認定コントリビューター

東京在住。元リクルーターで、現在は本やブログの執筆活動を行う。リクルーターとしてFacebookやAmazonなどの採用戦略の構築に携わる傍ら、自らの会社を起業し、日本語の勉強を続けるが、2018年に退職してからは主に執筆に専念。最近では、もっぱら旅行と読書、そしてとにかく書くことに時間を費やしている。幅広い分野に興味を持ち、執筆内容も心理学から起業、ブロックチェーン、生産性、日本、健康、やりがいのある仕事の見つけ方など、多岐にわたる。著書に「The STAR interview」「Cracking the Amazon Interview」がある。

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